Evolton

九州大学 2017年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

定数a>0に対し,曲線y=atanx0x<π2の部分をC1
曲線y=sin2x0x<π2の部分をC2とする。
以下の問いに答えよ。

(1) C1C2が原点以外に交点をもつためのaの条件を求めよ。

(2) aが(1)の条件を満たすとき,原点以外のC1C2の交点をPとし,Px座標をpとする。
PにおけるC1C2のそれぞれの接線が直交するとき,aおよびcos2pの値を求めよ。

(3) aが(2)で求めた値のとき,C1C2で囲まれた図形の面積を求めよ。

難易度5/ 10計算量5/ 10目安20

三角関数微分積分 接線・法線面積計算微分による最大最小

方針

原点以外の交点では0<x<π/2なのでsinxで割ることができ,交点条件はa=2cos2xに整理できる。(2)では交点のx座標をpとし,C1の接線の傾きが交点条件から常に2になることを使う。直交条件でcos2pを決め,(3)は0xpC2が上にあることを確認して積分する。

解答

(1)
原点以外の交点のx座標をxとすると,0<x<π2 であり,特にsinx>0cosx>0である。交点条件は atanx=sin2x=2sinxcosx である。tanx=sinxcosxを用い,sinxで割ると acosx=2cosx すなわち a=2cos2x である。0<x<π2では0<cos2x<1なので,原点以外の交点をもつ条件は 0<a<2 である。

(2)
交点Px座標をpとする。(1)より a=2cos2p である。C1:y=atanxの接線の傾きは asec2p=acos2p=2 である。一方,C2:y=sin2xの接線の傾きは 2cos2p である。2本の接線が直交するためには傾きの積が1であればよいから 22cos2p=1 である。したがって cos2p=14 である。また a=2cos2p=1+cos2p より a=114=34 である。

(3) a=34のとき,0<x<pでは2cos2x>aであるから,交点条件の比較より sin2x>atanx である。よって囲まれた部分の面積は 0p(sin2x34tanx)dx である。

ここで 0psin2xdx=[12cos2x]0p=12(1cos2p) であり,また 0ptanxdx=[log(cosx)]0p=log(cosp) である。したがって面積は 12(1cos2p)+34log(cosp) である。cos2p=14より cos2p=1+cos2p2=38 だから,cosp>0に注意して log(cosp)=12log38 である。よって求める面積は 58+38log38 である。

別解

解法2

方針

交点条件を cos2p で表し,接線の傾きの積から直交条件を立てる。面積は sin2xatanx の原始関数を先に作り,端点の関係だけを代入して整理する。

解答

(1) 0<x<π/2 で交わるとき,atanx=sin2xa=2cos2x=1+cos2x.右辺はこの区間で0と2の間を動くので,条件は 0<a<2 である。

(2) 交点の x 座標を p とすると a=2cos2p である。そこでの2曲線の傾きはasec2p=2,2cos2p.直交条件より 4cos2p=1 だから,cos2p=14,a=1+cos2p=34.(3) 0<x<p では sin2x>(3/4)tanx なので,S=0p(sin2x34tanx)dx=[12cos2x+34log(cosx)]0p.cos2p=1/4cos2p=3/8 を代入するとS=58+38log38.

総評

難度5,計算量5。目安時間は20分。交点条件でsinxを割るため,原点以外の交点として0<x<π/2を明示することが大切である。(2)ではC1の接線の傾きがasec2p=2に簡単化するのが決定的な観察である。面積計算では上下関係とtanxdx=log(cosx)の符号を間違えやすいので,最後に面積が正になることも確認したい。

冊子PDFで見る九大の三角関数の問題で問題集を作る

出典: 九州大学 2017年度 前期 理系 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。