Evolton

九州大学 2017年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

2つの定数a>0およびb>0に対し,座標空間内の4点をA(a,0,0),B(0,b,0),C(0,0,1),D(a,b,1)と定める。以下の問いに答えよ。

(1)Aから線分CDにおろした垂線とCDの交点をGとする。
Gの座標をabを用いて表せ。

(2) さらに,点Bから線分CDにおろした垂線とCDの交点をHとする。
AGBHがなす角をθとするとき,
cosθabを用いて表せ。

難易度5/ 10計算量5/ 10目安18

ベクトル図形と方程式 座標設定内積の利用ベクトル成分計算

方針

線分CD(aλ,bλ,1)とパラメータ表示し,垂線の足はCD方向ベクトル(a,b,0)との内積が0になる条件で求める。(1)でG,同様に(2)でHを出し,AGBHの内積・長さを整理する。分母a2+b2を共通化すると,最後のcosθが対称な形にまとまる。

解答

(1)
C(0,0,1)から点D(a,b,1)へ向かうベクトルは CD=(a,b,0) である。線分CD上の点を (aλ,bλ,1) とおく。これが点A(a,0,0)から下ろした垂線の足Gであるためには,{(aλ,bλ,1)(a,0,0)}(a,b,0)=0 が成り立てばよい。左辺を計算すると a2(λ1)+b2λ=(a2+b2)λa2 であるから λ=a2a2+b2 である。よって G=(a3a2+b2,a2ba2+b2,1) である。

(2)
同様に,点B(0,b,0)から下ろした垂線の足H(aμ,bμ,1)とおくと {(aμ,bμ,1)(0,b,0)}(a,b,0)=0 より a2μ+b2(μ1)=0 である。したがって μ=b2a2+b2 であり H=(ab2a2+b2,b3a2+b2,1) である。

ここでL=a2+b2とおくとAG=(ab2L,a2bL,1),BH=(ab2L,a2bL,1)である。したがってAGBH=a2b4L2a4b2L2+1=1a2b2(a2+b2)L2=1a2b2Lである。また AG2=BH2=1+a2b2L である。よってcosθ=1a2b2L1+a2b2L=a2+b2a2b2a2+b2+a2b2である。

別解

解法2

方針

直線 CD への正射影公式を使って垂線の足を一度に求める。角は射影成分と高さ方向を分けて内積と長さを計算する。

解答

(1) u=(a,b,0)L=a2+b2 とする。直線 CD 上の点は C+tu である。正射影の係数はt=(AC)uuu=a2L.したがってG=(a3L,a2bL,1).(2) 同様にH=(ab2L,b3L,1).よってAG=(ab2L,a2bL,1),BH=(ab2L,a2bL,1).水平方向の2成分は互いに逆向きで,その長さの二乗は a2b2/L である。したがってAGBH=1a2b2L,AG2=BH2=1+a2b2L.ゆえにcosθ=a2+b2a2b2a2+b2+a2b2.

総評

難度5,計算量5。目安時間は18分。空間図形だが,線分CDの方向ベクトルに垂直という内積条件だけで処理できる。G,Hは対称な形になるので,片方を求めた後にもう片方も同じ手順で出すと計算の確認がしやすい。角の公式ではベクトルの向きをAGBHにそろえ,長さの二乗まで整理してから比を取ると符号ミスを避けられる。

冊子PDFで見る九大のベクトルの問題で問題集を作る

出典: 九州大学 2017年度 前期 理系 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。