問題
Mを2以上の自然数,pを実数として,次の条件によって定められる3M個の項からなる数列a1,a2,a3,⋯,a3Mを考える。
an+2−2an+1+an=27M33n+p,a1=0,a2=0
(1) bn=an+1−an (n=1,2,⋯,3M−1)とするとき,数列b1,b2,b3,⋯,b3M−1の一般項bnを求めよ。
(2) 数列a1,a2,a3,⋯,a3Mの一般項anを求めよ。さらに,a3M=0を満たすpをpMとするとき,pMをMの式で表せ。
(3) (2)で求めたpMについて,p=pMの場合における数列a1,a2,a3,⋯,a3Mの中で最小の項をcMとする。an=cMとなるすべてのnをMの式で表せ。さらに,M→∞limcMを求めよ。
出典:九州大学 2021年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期 第2問
解答
解法1(階差数列を2回加える)
(1)
bn=an+1−an とおく。与えられた漸化式は (an+2−an+1)−(an+1−an)=27M33n+p であるから bn+1−bn=27M33n+p である。また b1=a2−a1=0 である。したがって n≧1 について bn=b1+j=1∑n−127M33j+p であり、bn=27M31{3⋅2(n−1)n+p(n−1)} となる。よって bn=54M3(n−1)(3n+2p) である。
(2)
a1=0 であり、bj=aj+1−aj だから an=∑j=1n−1bj である。(1)の結果を用いると an=54M31j=1∑n−1(j−1)(3j+2p) である。ここで m=j−1 とおくと (j−1)(3j+2p)=m(3m+3+2p) であるから
j=1∑n−1(j−1)(3j+2p)=3m=0∑n−2m2+(3+2p)m=0∑n−2m
=2(n−2)(n−1)(2n−3)+2(3+2p)(n−2)(n−1) =(n−2)(n−1)(n+p) である。したがって an=54M3(n−2)(n−1)(n+p) である。
特に a3M=54M3(3M−2)(3M−1)(3M+p) である。M≧2 なので 3M−2 と 3M−1 は0でない。よって a3M=0 となる条件は 3M+p=0 であり、pM=−3M である。
(3)
p=pM=−3M のとき an=54M3(n−2)(n−1)(n−3M) である。n=1,2,3M では an=0 であり、3≦n≦3M−1 では n−2>0,n−1>0,n−3M<0 なので an<0 である。
したがって最小の項を求めるには h(n)=(n−2)(n−1)(3M−n) の最大値を、整数 n の範囲で求めればよい。差を計算すると h(n+1)−h(n)=(n−1)n(3M−n−1)−(n−2)(n−1)(3M−n) =(n−1){2(3M−n)−n}=−3(n−1)(n−2M) である。
よって n<2M では h(n+1)−h(n)>0、n>2M では h(n+1)−h(n)<0 である。また n=2M では差が0なので h(2M)=h(2M+1) である。したがって h(n) は n=2M,n=2M+1 で最大となる。ゆえに an=cM となるのは n=2M,n=2M+1 である。
最小値は cM=a2M=54M3(2M−2)(2M−1)(−M)=−27M2(M−1)(2M−1) である。したがって
M→∞limcM=−M→∞lim27M2(M−1)(2M−1)=−272
である。
解法2(3次式を直接検算して一意性を用いる)
(1)
候補
bn=54M3(n−1)(3n+2p)
について直接計算すると
bn+1−bn=27M33n+p,b1=0
を満たす。よって bn=an+1−an の一意性から
bn=54M3(n−1)(3n+2p).
(2)
さらに
An=54M3(n−2)(n−1)(n+p)
とおくと
A1=A2=0,An+1−An=bn.
したがって元の漸化式と初期条件を満たす数列は一意だから
an=54M3(n−2)(n−1)(n+p).
条件 a3M=0 では M≥2 より 3M−2,3M−1=0 なので
3M+p=0,pM=−3M.
(3)
p=−3M のとき
an+1−an=18M3(n−1)(n−2M).
したがって数列は n<2M で減少し,n=2M で差が0となり,その後は増加する。最小値は
n=2M, 2M+1
でとる。その値は
cM=a2M=−27M2(M−1)(2M−1).
よって
M→∞limcM=−272.