問題
を次の条件を満たす3次の多項式とする。
(a) の係数は1である。
(b) ではない複素数が存在して,すべての自然数についてとなる
以下の問いに答えよ。
(1) またはであることを示せ。ただし,は虚数単位とする。
(2) を求めよ。
(3) を次の多項式とする。
をで割ったときの余りを求めよ。
方針
解法1(根の個数から3乗根を特定する)
3次多項式の根は高々3個である一方、条件は がすべて根であることを要求する。したがって の累乗は高々3種類しか現れず、 から は1の累乗根になる。 より位数は3なので、 が従う。(2)では根が の3つと決まり、最高次係数1から になる。(3)は として指数を3で割った余りごとに数える。
解法2(3を法とする指数の分類で余りを求める)
条件から がモニック3次式の根であり,次の もそのいずれかになることを使って を確定する。すると 。和 は指数を3で分類して余りを直接読む。
解答
解法1(根の個数から3乗根を特定する)
(1)
条件より、すべての自然数 について である。つまり はすべて の根である。
ところが は3次の多項式であり、恒等的に0ではないので、異なる根は高々3個である。したがって の中には等しいものがある。すなわち、ある について である。 だから となる。よって は1の累乗根であり、その位数は1,2,3のいずれかである。
しかし なので位数は1ではない。また位数が2なら より となるが、 に反する。したがって位数は3である。よって である。 であり、 だから である。これを解いて を得る。すなわち
である。
(2)
(1)より の位数は3であるから である。条件はすべての自然数 について であるから、特に である。
したがって は3つの相異なる根 をもつ。さらに は3次で、 の係数は1であるから である。ここで は の3つの根なので である。よって である。
(3)
(2)より である。したがって で割った余りを考えるときは としてよい。よって指数は3を法として考えればよい。 には、 から までの 個の項がある。また である。各3項 は、 のもとで に合同である。したがって余りは すなわち である。
解法2(3を法とする指数の分類で余りを求める)
(1)
条件より
なので は相異なる。モニック3次式 はこの3数をすべて根にもつ。
さらに だから, は のいずれかに等しい。順に割り算すると
のいずれかとなる。後二つは条件に反するので
また だから
したがって
(2)
根は であり, はモニック3次式だから
(3)
なので
だから各 は余り1となる。項数は674個なので,求める余りは