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九州大学 2021年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

座標空間内の4点O(0,0,0)A(1,0,0)
B(0,1,0)C(0,0,2)を考える。
以下の問いに答えよ。

(1) 四面体OABCに内接する球の中心の座標を求めよ。

(2) 中心のx座標,y座標,z座標がすべて正の実数であり,
xy平面,yz平面,zx平面のすべてと接する球を考える。
この球が平面ABCと交わるとき,その交わりとしてできる円の面積の最大値を求めよ。

難易度5/ 10計算量4/ 10目安18

ベクトル図形と方程式 座標設定、範囲評価、体積計算

方針

座標平面 xy,yz,zx にすべて接する球は、中心座標がすべて半径に等しいので中心を r,r,r と置ける。平面 ABC2x+2y+z=2 であり、(1)ではこの平面までの距離が r になる条件を解く。(2)では同じ中心・半径の球と平面 ABC の距離 d から、断面円の半径の2乗 r2d2 を作り、二次関数として最大化する。交わる条件 d<r も最大点で確認する。

解答

(1)
A(1,0,0), B(0,1,0), C(0,0,2) を通る平面 ABC は、切片の形から x1+y1+z2=1 すなわち 2x+2y+z=2 である。

四面体 OABC の内接球は3つの座標平面 x=0,y=0,z=0 に接する。したがって中心を (r,r,r)(r>0) とおけば、半径も r である。さらに平面 ABC にも接するので、点 (r,r,r) と平面 2x+2y+z2=0 の距離が r に等しい。

内接球の中心は四面体の内部にあるから 25r>0 であり、25r22+22+12=r すなわち 25r3=r である。よって 2=8r,r=14 である。求める中心は (14,14,14) である。

(2)
球の中心の3つの座標が正で、3つの座標平面にすべて接するので、中心を (r,r,r)(r>0) とおくと半径は r である。

中心 (r,r,r) から平面 ABC までの距離を d とすると d=2r+2r+r23=5r23 である。球と平面が交わってできる円の半径を ρ とすると、直角三角形から ρ2=r2d2 である。したがって ρ2=r2(5r2)29=16r2+20r49 である。

この二次関数は 16r2+20r4=16(r58)2+94 と平方完成できる。よって ρ2r=58 のとき最大となり、その最大値は ρ2=14 である。このとき d=25/823=38<58=r であり、確かに平面と交わる。したがって断面円の面積の最大値は πρ2=π4 である。

別解

解法2(4面までの距離を方程式にする)

方針

(1) は座標平面3面へ接することから内接球の中心を (r,r,r) と置き,第4面 ABC までの距離も r とする。(2)も中心 (r,r,r) の球と平面 ABC の距離から切り口の半径を表し,平方完成する。

解答

(1)
平面 ABC の方程式はx1+y1+z2=1,2x+2y+z2=0である。内接球は3つの座標平面に接するので,半径を r とすれば中心は I(r,r,r) である。I は四面体の内部にあるから,平面 ABC までの距離は25r22+22+12=25r3である。これが r に等しいので25r3=r,r=14.したがって中心は(14,14,14)である。

(2)
球の半径を r>0,中心を P(r,r,r) とする。平面 ABC までの距離はd=5r23.平面と球が円で交わる条件は d<r,すなわち(5r2)2<9r214<r<1である。切り口の円の半径を R とするとR2=r2d2=r2(5r2)29=49(4r2+5r1)=14169(r58)2.よって r=5/8 のとき R2 は最大値 1/4 をとる。求める面積の最大値はπR2=π4である。

総評

文系第1問を空間に拡張したような、距離公式と断面円の問題。目安時間は18分。平面 ABC2x+2y+z=2 と正しく出し、3つの座標平面に接する条件から中心を r,r,r と置けるかがほぼ勝負を決める。(2)では断面円の半径を r2d2 で処理し、最大点で本当に交わる d<r を確認するところまで書くと答案として安定する。

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出典: 九州大学 2021年度 一般選抜(前期日程)数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。