問題
ををみたす定数とし,の2次方程式
を考える。以下の問いに答えよ。
(1) 2次方程式(*)が実数解をもたないようなの値の範囲を求めよ。
(2) が(1)で求めた範囲にあるとし,(*)の2つの虚数解を,とする。ただし,の虚部はの虚部より大きいとする。複素数平面上の3点,,を通る円の中心をとするとき,を用いてを表せ。
(3) 点,,を(2)のように定めるとき,三角形が直角三角形になるようなに対するの値を求めよ。
方針
解法1(判別式と共役根を通る円を用いる)
(1)は二次方程式の判別式が負になる条件を、 の範囲で三角関数の不等式に直す。(2)では実係数で虚数解をもつため2根は共役であり、円の中心は実軸上にある。中心を実数 と置き、 と までの距離が等しい条件から を求める。(3)では であることから直角の位置を に絞り、 を の方程式へ変換する。
解法2(根の実部・絶対値と直角条件を用いる)
判別式を で整理して虚根条件を決める。2根は共役なので,円の中心は実軸上にあり,根の実部と絶対値から中心 を直接求める。直角三角形となる場合は直角が中心 にあることを内積で確定する。
解答
解法1(判別式と共役根を通る円を用いる)
(1)
二次方程式 の判別式を とすると
である。実数解をもたない条件は だから である。 では なので、両辺を整理して すなわち を得る。ここで であるから は と同値である。したがって求める範囲は である。
(2)
は(1)の範囲にあるので、2つの解 は互いに共役な虚数である。よって から、 の実部は である。また であり、共役複素数の積は絶対値の2乗だから である。
3点 を通る円は、共役な2点 に関して実軸対称である。したがってその中心 は実軸上にあり、 は実数である。
円の中心から と までの距離が等しいので である。 は実数だから、 の実部を用いて となる。よって であり、 である。したがって である。
(3)
点 と点 は、中心 の円周上にあるので である。したがって三角形 は を頂点とする二等辺三角形である。 は虚数点で実軸上にないため、直角が や に来ることはなく、直角三角形になるなら直角は にある。 で直角になる条件は、実軸上の線分 と が垂直になることである。, , より、この条件は ではなく、 から見た の横方向の成分が0になること、すなわち である。よって である。
(2)の結果を代入すると となる。したがって すなわち である。 とおくと だから である。整理して となり、 を得る。 より であるから である。
解法2(根の実部・絶対値と直角条件を用いる)
(1)
判別式が負である条件は
では だから
また なので
である。
(2)
2根 は共役であり,
3点 を通る円の中心は実軸上にあるので とおける。半径が であることから
これを展開すると
ここで , だから
(3)
なので三角形 は二等辺である。直角になり得るのは頂点 であり,
から を得る。(2)と合わせて
とおくと
よって であるが, より小さい方を選び
となる。