方針
(1) は が から の範囲では少なくとも 以上であることを示し、 から を使う。(2)では端の を先に処理する。中央範囲では (1) により となるが、恒等式 を使うと、素数 が を割る必要があり、値の大きさと矛盾する。
解答
(1) であるから、特に である。
まず組合せ数の隣り合う比を考えると である。したがって は が端から中央へ近づくまでは増加し、その後は対称性 により同じ値を戻る。よって の範囲での最小値は端の である。
したがって である。 なので であり、結局 が成り立つ。
(2)
まず端の場合を調べる。 のとき であるから、 となるのは のときである。したがって は解である。 のときも であるから は解である。 のときは なので、素数 にはならない。
残りとして を考える。このとき (1) より、もし なら である。
一方、組合せ数には という恒等式がある。ここに を代入すると である。 なので は を割らない。したがって素数 は を割らなければならない。
しかし であり、 だから である。正の整数で より小さい数が で割り切れることはない。これは矛盾である。
したがって中央範囲には解はない。求める組は である。ただし のときはこの2つは同じ組 である。
別解
解法2(二項係数の単峰性と階乗の素因数を用いる)
方針
二項係数列の比から,端から2番目より内側では であることを示す。(1)を得た後, が素数なら内部の場合には となる一方,階乗等式から となる矛盾を用いる。
解答
(1)
二項係数はより で増加し,対称性をもつ。したがって ではこの範囲が存在するとき だからよってである。
(2)
とする。
では値が1なので不適である。 では , でも だからを得る。
残る では(1)より である。一方なのですなわち である。しかし なら のどの因数も素数 で割れず, となって矛盾する。
以上より,求める組はだけである。
総評
組合せ数の大小と素数性を組み合わせる整数問題。目安時間は18分。(1)は中央に向かって組合せ数が大きくなることを比で説明すると、端 が最小だと自然に分かる。(2)は の端を先に処理し、中央部分では単に「分子に がない」と書くより、恒等式 で矛盾を作る方が確実である。 で2つの表示が同じ組になる点も最後に触れておくとよい。