過去問データベース 過去問を探す

九州大学 2022年度
理系数学 第5問

問題

平面上の曲線を,媒介変数を用いて次のように定める。

以下の問いに答えよ。

(1) 区間において,であることを示せ。

(2) 曲線の部分,軸,直線で囲まれた図形の面積を求めよ。

(3) 曲線軸に関して対称であることを示せ。また,上の点を原点を中心として反時計回りにだけ回転させた点は上にあることを示せ。

(4) 曲線の概形を図示せよ。

出典:九州大学 2022年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第5問

方針

解法1

(1) は媒介変数表示を微分し, がどの範囲にあるかを使って符号を判定する。(2) は曲線の端点がそれぞれ 軸上と直線 上にあることを確認し,境界の2本の線分が原点を通るため,

で面積を求める。計算の係数を落としやすいので, を丁寧に展開する。別解として,(1) の単調性を用いて曲線を上側境界と見なし,三角形の面積と

を足す方法も使える。(3)(4) は による対称性と,加法定理による の回転対応から概形を作る。

解法2((2)を縦の面積で直接計算)

(1)(3)(4) は解法1と同じである。(2) だけ別に, の単調減少を用いて曲線をグラフとみなす。原点から までの三角形と, から6までの曲線下の面積に分ける。後者を媒介変数積分に直し,3つの三角積分を積和公式で最後まで計算する。

解答

解法1

(1)

である。 では だから である。よって である。

また である。 で, で減少するから である。したがって である。以上より が成り立つ。

(2)

端点を確認すると, であり,

である。この点は 上にある。

求める図形の境界は,原点から への 軸上の線分,曲線の の部分,および から原点への直線上の線分である。

曲線部分で部分積分を行うと

したがって

となる。右辺は,原点・ の三角形の面積と,曲線下の面積の和であり,まさに求める面積である。よって面積

で求められる。

ここで より である。したがって

である。よって

である。

(3)

まず

である。したがって,媒介変数が の点と の点は 軸に関して対称であり,曲線 軸に関して対称である。

次に とおく。 であるから,加法定理より

右辺は点 を原点のまわりに反時計回りに 回転した座標である。必要なら から の整数倍を引けば,媒介変数を に取れる。よって回転後の点も 上にある。

(4)

一つの弧の代表点は

である。(1) より,前半 では は減少し, は増加する。また, 軸に関する対称移動と 回転を続けて行うと直線 に関する対称移動になるので,後半の弧は前半の弧をこの直線に関して折り返した形になる。

さらに

でともに になる。したがって六つの尖点は

である。以上の一つの弧を ずつ回転してつなぐと,下図のような6回対称の閉曲線を得る。

九州大学 2022年度 第5問の図1

解法2((2)を縦の面積で直接計算)

(1)

符号判定は解法1と同じである。

(2)

では なので,曲線部分は の関数のグラフとみなせる。求める面積は

- 原点, の三角形- から までの曲線下の部分

の和である。三角形の面積は

曲線下の面積を とすると

ここで

したがって

よって

(3)

対称性の証明は解法1と同じである。

(4)

概形の構成は解法1と同じである。