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九州大学 2023年度 前期日程 一般選抜理系数学 第5問

xy平面上の曲線Cを,媒介変数tを用いて次のように定める。x=t+2sin2t,y=t+sint(0<t<π)以下の問いに答えよ。

(1) 曲線Cに接する直線のうちy軸と平行なものがいくつあるか求めよ。

(2) 曲線Cのうちyxの領域にある部分と直線y=xで囲まれた図形の面積を求めよ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

積分三角関数図形と方程式 置換面積計算三角比の利用

方針

鉛直接線は媒介変数表示で dxdt=0、かつ dydt0 となる点を数える。(2) はまず xy=sint(2sint1) から、曲線が yx にある範囲を π6t5π6 と決める。面積は単なる縦幅積分ではなく、曲線と直線 y=x でできる閉曲線の面積公式として (xy)dxdtdt を用い、端点で x=y となることを使って評価する。

解答

(1) x=t+2sin2t,y=t+sint であるから dxdt=1+4sintcost=1+2sin2t である。y 軸と平行な接線をもつためには dxdt=0 が必要である。よって 1+2sin2t=0 すなわち sin2t=12 を解く。0<t<π より 0<2t<2π なので、2t=7π6,11π6 である。したがって t=7π12,11π12 の2つが候補である。

また dydt=1+cost であり、0<t<π では 1+cost0 である。したがってこれら2点では実際に鉛直接線をもつ。よって、y 軸と平行な接線は 2 である。

(2)
まず xy=2sin2tsint=sint(2sint1) である。0<t<π では sint>0 だから、yx、すなわち xy0 となるのは sint12 のときである。したがって対象となる曲線部分は π6t5π6 である。この両端では x=y となり、曲線は直線 y=x と交わる。

曲線部分を t=π6 から t=5π6 まで進み、直線 y=x 上を戻る閉曲線を考える。直線上では y=x であるから、媒介変数表示の面積公式を用いると、求める面積 SS=π65π6(xy)dxdtdt で与えられる。これは、直線部分の寄与を合わせると xdx が端点で打ち消されるためである。

したがってS=π65π6{sint(2sint1)}(1+4sintcost)dt=π65π6(2sin2tsint)dt+π65π6(8sin3tcost4sin2tcost)dtである。第2の積分は [2sin4t43sin3t]π65π6 であり、両端で sint=12 なので 0 になる。

一方、2sin2tsint=1cos2tsint であるからS=[t12sin2t+cost]π65π6=2π332である。よって求める面積は 2π332 である。

別解

解法2(座標を45度回転して面積を求める方法)

方針

直線 y=x を新しい u 軸にするため u=(x+y)/2v=(xy)/2 とおく。対象部分では v0 で,面積は vdu になる。端点で xy=0 なので,微分の全微分項が消え,計算は (2sin2tsint)dt に簡約される。

解答

(1) dxdt=1+2sin2t,dydt=1+cost.鉛直接線の条件は dx/dt=0 である。0<t<πsin2t=12を解くとt=7π12,11π12.この範囲では dy/dt=1+cost>0 だから,どちらも実際に鉛直接線を与える。
よって2である。

(2) xy=sint(2sint1)であり,0<t<π では sint>0 だから,yx となるのはπ6t5π6である。両端では x=y となる。

座標を45度回転してu=x+y2,v=xy2とおくと,直線 y=xv=0 であり,求める面積はS=π/65π/6vdudtdt=12π/65π/6(xy)(x+y)dt.ここで12(xy)(x+y)=(xy)x+14ddt(xy)2.両端で xy=0 だから,全微分項の積分は0である。よってS=π/65π/6(xy)xdt.s=sint と略記すれば(xy)x=(2s2s)(1+4scost).第2項は(2s2s)4scost=ddt(2s443s3)であり,両端で s=1/2 なので積分すると0になる。したがってS=π/65π/6(2sin2tsint)dt=[t12sin2t+cost]π/65π/6=2π332.

総評

媒介変数表示の接線判定と面積公式を使う問題。目安時間は22〜27分。(1) では dxdt=0 だけでなく dydt0 も確認する。(2) は xy の符号から対象区間を決めるところが第一関門で、さらに dxdt は区間内で符号変化するため、単なる縦方向の面積として雑に扱わず、直線 y=x と合わせた閉曲線の面積公式として計算するのが安全である。 通常の符号付き面積公式に加え,直線 y=x が座標軸になるよう45度回転する方法を示した。曲線の折り返しがあっても閉曲線の面積として扱えることを完成図と全微分項で確認した。

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出典: 九州大学 令和5年度一般選抜(前期日程)数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。