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名古屋大学 1985年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

サイコロをm回投げたとき少なくとも1回偶数の目が出る確率をpとおく.
n回投げたとき6の目が少なくとも1回出る確率をp以上にするには,
nmをどのようにとればよいか.
log102=0.3010log103=0.4771として計算し,
答の中の数値は小数第2位を4捨5入して小数第1位まで求めよ.

難易度4/ 10計算量3/ 10目安15

確率指数・対数 余事象、式変形、範囲評価

方針

どちらの確率も「一度も出ない」余事象で表す。偶数が少なくとも1回出る確率は 1(1/2)m,6が少なくとも1回出る確率は 1(5/6)n である。大小を整理して (5/6)n(1/2)m にし,常用対数を取る。指定された log102,log103 だけで log10(6/5) を作る。

解答

m 回サイコロを投げたとき,偶数の目が1回も出ない確率は (12)m である。したがって,少なくとも1回偶数の目が出る確率は p=1(12)m である。

一方,n 回投げたとき,6の目が1回も出ない確率は (56)n であるから,6の目が少なくとも1回出る確率は 1(56)n である。

これが p 以上である条件は 1(56)n1(12)m である。両辺を整理すると (56)n(12)m である。両辺は正であり,常用対数を取ると nlog1056mlog1012 である。両方とも負なので符号に注意して nlog1065mlog102 を得る。

したがって nmlog102log10(6/5) であればよい。ここで log1065=log106log105 であり,log106=log102+log103,log105=1log102であるから log1065=2log102+log1031 である。与えられた値を代入すると 20.3010+0.47711=0.0791 である。よって nm0.30100.0791=3.805 である。

指定に従って小数第2位を四捨五入し,小数第1位までで表すと nm3.8 である。ここで 3.805 は,与えられた対数の近似値を用いた計算結果である。

別解

解法2

方針

必要な比を r=n/m とおき,余事象の不等式を (5/6)r1/2 までまとめる。指数関数の単調性と常用対数から境界値を求め,丸める前の値も残して条件の意味を明確にする。

解答

偶数が一度も出ない確率は (1/2)m,6が一度も出ない確率は (5/6)n である。したがって求める条件は1(56)n1(12)mすなわち(56)n(12)mである。

ここで r=n/m とおく。両辺の正の m 乗根を取れば(56)r12となる。常用対数を取って整理するとrlog102log10(6/5)である。またlog1065=log102+log103(1log102)=2log102+log1031=0.0791だからr0.30100.0791=3.805を得る。境界値を小数第1位まで表すと 3.8 である。したがって答えはnm3.8(与えられた近似値で 3.805である。

総評

難易度は4,計算量は3程度である。想定時間は10分から15分程度。両方の確率を余事象で表し,底が1未満の累乗を比較する。常用対数を取った際の不等号の扱いが最重要である。指定された数値だけで計算するため,log10(6/5)=2log102+log1031 と変形する。与えられた近似値での計算結果は 3.805 であり,小数第1位表示の 3.8 へ丸める。

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出典: 名古屋大学 1985年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。