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名古屋大学 1990年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

Dxy平面でx>0の部分にあり,
中心Cx軸上にあって,
曲線y=1xとは
P(a,1a)
接線を共有しているとする.

(1) この円のxaの部分にある弧と直線x=aとで囲まれる図形を,
y軸のまわりに1回転させてできる立体の体積をV(a)とし,
x軸と直線CPとのなす角をθ(a)
(0<θ(a)<π2)とする.
V(a)aθ(a)を用いて表せ.

(2) limaθ(a)を求め,
次にlimaV(a)を求めよ.

難易度8/ 10計算量7/ 10目安32

微分積分図形と方程式 接線・法線体積計算極限計算

方針

接線の傾きから半径 CP の角 θ を求め、中心座標 c
と半径 R を表す。円弧部分を y 軸のまわりに回すと、
高さ y の断面は内半径 a、外半径
c+R2y2 の円環になる。1変数の回転体積分を
y=Rsint で計算する。

解答

(1)

曲線 y=x1/2x=a における接線の傾きは12a3/2.半径 CP は接線に垂直なのでtanθ(a)=2a3/2.(1)以下 θ=θ(a) と書く。中心を C=(c,0)、半径を
R とするとRsinθ=1a,Rcosθ=ac.よってR=1asinθ,c=acotθa.(2)高さ y において、円弧部分はaxc+R2y2を占める。これを y 軸のまわりに回すと円環になるのでV(a)=πRsinθRsinθ{(c+R2y2)2a2}dy.(3)これは1変数の回転体積分である。

(3)y=Rsint とおくとθtθ,dy=Rcostdt.また a=c+Rcosθ である。偶関数であることを使って
展開・積分するとV(a)=2π{cR2(θsinθcosθ)+23R3sin3θ}.(4)(2) を代入すればV(a)=2π[(acotθa)θsinθcosθasin2θ+23a3/2].(2)

(1) よりlimaθ(a)=π2.またcotθ=12a3/2なのでcotθa0,sinθ1,θsinθcosθπ2.(4) の表式からlimaV(a)=2ππ2=π2.

別解

解法2:円筒殻の1変数積分で求める

方針

円弧部分の縦の長さを用い、y 軸まわりの円筒殻として
1変数積分する。xc=Rcost の置換で角 θ を使う。

解答

(1)

接線と半径は垂直なので、中心 C=(c,0)、半径 R とするとtanθ=2a3/2,R=1asinθ,c=acotθa,a=c+Rcosθ.(1)円弧部分の x における縦の長さは
2R2(xc)2 である。円筒殻として積分するとV(a)=4πac+RxR2(xc)2dx.(2)(2) で xc=Rcost とおく。積分区間は
θ から 0 へ移るのでV(a)=4πR20θ(c+Rcost)sin2tdt.0θsin2tdt=12(θsinθcosθ),0θcostsin2tdt=13sin3θを用いるとV(a)=2π{cR2(θsinθcosθ)+23R3sin3θ}.(1) を代入するとV(a)=2π[(acotθa)θsinθcosθasin2θ+23a3/2].(2)

tanθ=2a3/2 より θπ/2 である。
上式では第1項の角因子が π/2、第2項が 0 へ近づくためlimaV(a)=π2.

総評

接線と半径の直交、円弧部分の回転体積、極限をつなぐ問題である。
目安時間は32分。回転させるのは x=a より右の小さい円弧部分である。
2解法とも高校数学IIIの1変数積分だけで構成し、円環法と円筒殻法で
相互照合した。旧答案の2変数極座標積分は使用していない。

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出典: 名古屋大学 1990年度 前期 第4問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。