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名古屋大学 1987年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

cを正の数とし,2曲線y=cx32y=xの原点でない交点をPとする.
それぞれの曲線のPにおける接線のなす角をθ (0θπ2)とする.
cが正の数を動くとき,θはどのような範囲を動くか.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安18

微分三角関数関数 接線・法線置換微分による最大最小

方針

原点でない交点では x>0 なので、まず cx3/2=x から交点の x 座標を求める。次に2曲線の接線の傾きをそれぞれ計算し、t=c2 と置いて傾きを 3t,t にそろえる。角の公式から tanθ=2t1+3t2 となるので、その最大値と、t0+t の端の挙動を確認する。

解答

原点でない交点 P では x>0 である。交点の条件は cx3/2=x であり、両辺を x で割ると cx=1 である。したがって x=1c である。

まず y=cx3/2 の導関数は y=32cx である。x=1c を代入すると、この曲線の P における接線の傾きは 32c1c=32c である。また y=x の導関数は y=12x であるから、同じ点での傾きは 121/c=12c である。

ここで t=c2(t>0) とおくと、2本の接線の傾きはそれぞれ 3t,t である。どちらも正の傾きなので、なす角 θtanθ=3tt1+3t2=2t1+3t2 を満たす。

この値の上限を求める。t>0 に対して 1+3t223t=(3t1)20 であるから 2t1+3t213 である。等号は 3t=1、すなわち t=13 のときに成り立つ。

また t>0 なので tanθ>0 であり、t0+ または t とすると tanθ0 である。したがって θ=0 は近づくことはできるが、c>0 では実際には起こらない。最大のときは tanθ=13 だから θ=π6 である。よって求める範囲は 0<θπ6 である。

別解

解法2:接線の傾斜角の差を見る

方針

2本の接線の傾斜角 α,β をそれぞれ tanα=3ttanβ=t により定める。差の正接を計算し、平方の非負性で最大値を評価する。

解答

原点でない交点の x 座標は x=1/c である。この点での2曲線の接線の傾きは32c,12cである。t=c/2>0 とおけば、傾きは 3t,t となる。

それぞれの接線の傾斜角を α,β とおくと、tanα=3ttanβ=t であり、0<β<α<π/2 であり、求める角は θ=αβ である。したがってtanθ=tanαtanβ1+tanαtanβ=2t1+3t2.ここで1+3t223tだから 0<tanθ1/3 であり、等号は t=1/3 のときに成り立つ。また t0+ または ttanθ0 だが、t>0 では0にならない。よって0<θπ6である。

総評

難度6、計算量5、目安時間18分。非原点の交点を求めて2本の接線の傾きを 3t,t にそろえるのが核心である。角の公式と傾斜角の差の2通りで tanθ=2t/(1+3t2) を確認した。下端0は極限として近づくだけで含まれず、上端 π/6 は実現する。

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出典: 名古屋大学 1987年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。