方針
面積を F(x)=∫0xf(t)dt、G(x)=xf(x)−F(x) と表す。条件を xF′=(x+2)F へ直し、F/(x2ex) の微分が0になることを使う。
解答
面積の定義からF(x)=∫0xf(t)dt,G(x)=xf(x)−F(x).したがって条件はxf(x)=(x+2)F(x).F′(x)=f(x) よりxF′(x)=(x+2)F(x).ここで{x2exF(x)}′=x3exxF′(x)−(x+2)F(x)=0.よって F(x)=Cx2ex でありf(x)=F′(x)=Cx(x+2)ex.この関数は f(0)=0 を満たしf′(x)=C(x2+4x+2)ex.したがって厳密な意味の増加関数なら C>0 である。広義の単調増加を含める約束なら零関数も含み C≧0 となる。逆代入でも面積条件が成り立つ。ゆえにf(x)=Cx(x+2)ex(C>0)である。
別解
解法2(f自身の微分方程式)
方針
面積条件 xf=(x+2)F を微分し、さらに F=xf/(x+2) を代入して f′/f の式を得る。零関数を別に扱い、正の解を積分する。
解答
面積からxf(x)=(x+2)F(x),F′(x)=f(x)である。両辺を微分するとf+xf′=F+(x+2)f.ここへ F=xf/(x+2) を代入してff′=1+x1+x+21を得る。零関数でない増加関数は x>0 で正なので、この式を積分できる。したがってlogf=x+logx+log(x+2)+logCよりf(x)=Cx(x+2)ex.f′(x)=C(x2+4x+2)ex なので、厳密な増加性には C>0 が必要十分である。広義の単調増加なら C=0 も許される。最後に∫0xCt(t+2)etdt=Cx2exを用いれば G=(x+1)F を直接確認できる。
総評
難易度7、計算量6。目安時間は25分である。G は長方形から F を引いた面積であり、まず xf=(x+2)F を正確に作る。f′/f を使う解法では零関数を先に分ける。入試答案では増加関数を狭義に取り C>0 とし、広義の約束なら C=0 も加える旨を明記する。
冊子PDFで見る名大の微分の問題で問題集を作る
出典: 名古屋大学 1986年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。