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名古屋大学 1986年度 前期日程 第2次学力試験 微分・積分理系数学 第4問(a)

f(x)x0で連続な増加関数で,f(0)=0,かつx>0で微分可能とする.
グラフy=f(x)上の点P(x,y) (x>0)からx軸,y軸に下ろした垂線の足をそれぞれQRとする.
y=f(x)と線分PQおよびx軸とで囲まれた図形の面積をF(x)
y=f(x)と線分PRおよびy軸とで囲まれた図形の面積をG(x)とする.
すべてのx>0で,G(x)=(x+1)F(x)が成立するようなf(x)を求めよ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安25

微分積分関数 定積分評価微分による最大最小置換

方針

面積を F(x)=0xf(t)dtG(x)=xf(x)F(x) と表す。条件を xF=(x+2)F へ直し、F/(x2ex) の微分が0になることを使う。

解答

面積の定義からF(x)=0xf(t)dt,G(x)=xf(x)F(x).したがって条件はxf(x)=(x+2)F(x).F(x)=f(x) よりxF(x)=(x+2)F(x).ここで{F(x)x2ex}=xF(x)(x+2)F(x)x3ex=0.よって F(x)=Cx2ex でありf(x)=F(x)=Cx(x+2)ex.この関数は f(0)=0 を満たしf(x)=C(x2+4x+2)ex.したがって厳密な意味の増加関数なら C>0 である。広義の単調増加を含める約束なら零関数も含み C0 となる。逆代入でも面積条件が成り立つ。ゆえにf(x)=Cx(x+2)ex(C>0)である。

別解

解法2(f自身の微分方程式)

方針

面積条件 xf=(x+2)F を微分し、さらに F=xf/(x+2) を代入して f/f の式を得る。零関数を別に扱い、正の解を積分する。

解答

面積からxf(x)=(x+2)F(x),F(x)=f(x)である。両辺を微分するとf+xf=F+(x+2)f.ここへ F=xf/(x+2) を代入してff=1+1x+1x+2を得る。零関数でない増加関数は x>0 で正なので、この式を積分できる。したがってlogf=x+logx+log(x+2)+logCよりf(x)=Cx(x+2)ex.f(x)=C(x2+4x+2)ex なので、厳密な増加性には C>0 が必要十分である。広義の単調増加なら C=0 も許される。最後に0xCt(t+2)etdt=Cx2exを用いれば G=(x+1)F を直接確認できる。

総評

難易度7、計算量6。目安時間は25分である。G は長方形から F を引いた面積であり、まず xf=(x+2)F を正確に作る。f/f を使う解法では零関数を先に分ける。入試答案では増加関数を狭義に取り C>0 とし、広義の約束なら C=0 も加える旨を明記する。

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出典: 名古屋大学 1986年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。