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名古屋大学 1994年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第2問

関数f(x)=ax+axaxaxについて次の問に答えよ.
ただし,aは定数であり,a>0かつa1とする.

(1) 関数f(x)のとり得る値の範囲を求めよ.

(2) 方程式f(x)bx=0の解が存在するための定数abの満たすべき条件を求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

指数・対数関数方程式・不等式 グラフの概形、範囲評価、場合分け

方針

(1)u=axとおき,u>0u1(u2+1)/(u21)の範囲を調べる。u>1では1より大きく,0<u<1では1より小さい。
(2)はλ=logaとおくと,f(x)の符号がλxの符号で決まる。方程式f(x)=bxb=f(x)/xと見て,f(x)/x0より大きい範囲または小さい範囲を連続性で調べる。x0xの極限を使い,条件bloga>0を得る。

解答

(1) u=axとおく。a>0a1であり,x=0では分母が0になるので定義されない。したがってu>0u1である。

このときf(x)=ax+axaxax=u+u1uu1=u2+1u21である。 u>1なら u2+1u21=1+2u21>1 である。また0<u<1なら分母が負で,u2+1u21=1+2u2u21<1 である。

逆に,u1+0f(x)+uf(x)1+0であるから,(1,)の値はすべてとる。さらにu10f(x)u+0f(x)10であるから,(,1)の値もすべてとる。

よって値域は (,1)(1,) である。

(2) λ=logaとおく。a>0a1よりλ0である。またax=eλxなので,f(x)の符号はλxの符号と同じである。

方程式f(x)bx=0b=f(x)x と見ればよい。

まずλ>0,すなわちa>1の場合を考える。このときx>0ならf(x)>0x<0ならf(x)<0であるから,どちらの場合もf(x)/x>0である。さらにx>0f(x)x+(x+0),f(x)x0+0(x+)である。連続性より,任意のb>0に対してf(x)/x=bを満たすx>0が存在する。一方,b0ではf(x)/x>0に反するので解はない。

次にλ<0,すなわち0<a<1の場合を考える。このときf(x)xの符号は反対になるから,f(x)/x<0である。また同様に連続性から,f(x)/xは負の値をすべてとる。したがって解が存在するのはb<0のときに限られる。

以上をまとめると,求める条件は bloga>0 である。

別解

解法2

方針

t=xloga と置いて双曲線関数の式へ変える。方程式を ttanht の値域問題にし、存在条件と解の個数を同時に判定する。

解答

λ=loga0t=λx とおくとf(x)=et+etetet.(1)
t>0 ならf(x)=1+2e2t1>1,t<0 なら f(t)=f(t)<1 である。t0
t の極限も合わせると値域は(,1)(1,).(2)
方程式 f(x)=bx の両辺にetetet+etを掛けると1=bλttanht,すなわちttanht=λb.t0ttanht>0 である。またこれは偶関数で、
t>0 においてddt(ttanht)=tanht+tcosh2t>0,t0+ で0、t となる。したがって方程式が
解をもつ必要十分条件はλb>0,すなわちbloga>0.この条件のもとでは t=±t0 が得られるので、実数解は対称な2個である。

総評

難度は6、計算量は5。定義域 x0、値域の開端、存在条件の符号、対称な2解を確認した。 2解法の結論を照合し、定義域、端点、必要十分性、等号条件を再確認した。 図は論証を補助するものに限定し、縮尺に依存しない式も併記している。

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出典: 名古屋大学 1994年度 後期日程 第2次学力試験 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。