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名古屋大学 1989年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

曲線y=ax2と曲線y=logx+bがただ1つの点で交わり,
その交点で共通の接線をもつものとする.

(1) baを用いて表せ.

(2) a=12のとき,
これらの曲線とx軸で囲まれた部分の面積を求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

指数・対数微分積分 接線・法線面積計算、部分積分

方針

共通接点の x 座標を t>0 とおき、傾きと関数値の一致から a,b を求める。差の関数が狭義凸で最小値0をとることから交点が1つだけであることも確認する。第(2)問は領域を2区間に分けて面積を積分する。

解答

(1) 共通接点の x 座標を t>0 とする。接点で傾きが等しいので2at=1t.したがってa=12t2>0.(1)また関数値も等しいからat2=logt+b.(1)より at2=1/2 なのでb=12logt.t=1/2a を代入するとb=12+12log(2a)(a>0).この値のとき交点が本当に1つだけであることを確認する。g(x)=ax2logxbとおくとg(x)=2a+1x2>0だから g は狭義凸である。接点 x=t では g(t)=0, g(t)=0 なので、そこで唯一の最小値0をとる。したがって2曲線の交点はこの1点だけである。

(2) a=1/2 のときt=1,b=12.2曲線はy=x22,y=logx+12であり、対数曲線と x 軸の交点は x=e1/2 である。求める面積を S とするとS=0e1/2x22dx+e1/21{x22(logx+12)}dx=01x22dxe1/21(logx+12)dx.ここで01x22dx=16でありe1/21(logx+12)dx=[xlogxx2]e1/21=1e12.よってS=231e.

別解

解法2:対数不等式と横方向の積分を使う

方針

接点条件から b を求めた後、差を u1logu の形へ変形して交点の一意性を示す。面積は y を固定して、放物線と対数曲線をそれぞれ x について解き、横方向の幅を積分する。

解答

(1) 接点の x 座標を t とすると2at=1t,at2=logt+b.これよりt=12a,b=12+12log(2a),a>0.さらに u=2ax2>0 とおくと、2曲線の差はax2logxb=12{u1logu}.loguu1 で、等号は u=1 のときだけ成立する。したがって差は常に0以上で、0になるのはu=1,x=12aの1点だけである。

(2) a=1/2 のとき、横の高さを 0y1/2 とする。放物線上の x 座標はx=2y,対数曲線上の x 座標はx=ey1/2.この範囲では後者が右側にあるのでS=01/2(ey1/22y)dy=[ey1/2]01/22[23y3/2]01/2=11e13=231e.

総評

難度は10段階中6、計算量は10段階中5。接点では関数値と微分係数の2条件を使う。得られた b が「ただ1つの交点」を本当に与えることを、狭義凸性または loguu1 の等号条件まで含めて確認したい。面積では x 軸との交点 e1/2 を図示し、積分区間を誤らないことが重要である。目安時間は20分。

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出典: 名古屋大学 1989年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。