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名古屋大学 2002年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

(1) xを正数とするとき,
log(1+1x)
1x+1の大小を比較せよ.

(2) (1+20012002)20022001
(1+20022001)20012002の大小を比較せよ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安12

指数・対数方程式・不等式微分 定積分評価不等式評価微分による最大最小、誘導利用

方針

対数を、長さ1の区間における逆数関数の面積として表す。区間内の最小の高さとの比較で(1)を示し、その結果を後半の一変数関数の導関数の正性にそのまま利用する。

解答

(1) x>0 とする。対数を積分で表すと log(1+1x)=log(x+1)logx=xx+1dtt である。

区間 [x,x+1] では 1t1x+1 であり、しかも全区間で等号が成り立つわけではない。したがって xx+1dtt>xx+1dtx+1=1x+1 である。よって log(1+1x)>1x+1 である。

(2) 比較する2つの数をA=(1+20012002)2002/2001,B=(1+20022001)2001/2002とおく。正の数の大小は対数の大小で比較できる。 h(u)=ulog(1+1u)(u>0) とおくと、h(u)=log(1+1u)1u+1 である。(1) を x=u に適用すると h(u)>0 だから、h(u)u>0 で増加する。

ここでlogA=20022001log(1+20012002)=h(20022001)であり、logB=20012002log(1+20022001)=h(20012002)である。さらに 20022001>20012002 なので、h の増加性より logA>logB である。したがって(1+20012002)2002/2001>(1+20022001)2001/2002である。

別解

解法2

方針

積分表示を使わず、log(1+t)t/(1+t) の微分で基本不等式を作る。その不等式が、後半で導入する関数の導関数そのものになるよう変数を選ぶ。

解答

(1) F(t)=log(1+t)t1+t(t0)とおく。F(0)=0 でありF(t)=11+t1(1+t)2=t(1+t)2>0(t>0)だから F(t)>0 である。t=1/x とすればlog(1+1x)>1x+1.(2)h(u)=ulog(1+1u)とおくとh(u)=log(1+1u)1u+1>0.ゆえに h は増加する。20022001>20012002 なのでh(20022001)>h(20012002).これは比較する二数の対数の大小そのものであるから(1+20012002)2002/2001>(1+20022001)2001/2002.

総評

難度は5、計算量は4。目安時間は12分。(1)の不等式を独立に終わらせず、h(u) の正性として(2)に接続することが狙いである。指数式は対数を取って比較する。二つの対数がそれぞれ h(2002/2001), h(2001/2002) になる対応を取り違えないようにする。

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出典: 名古屋大学 2002年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。