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名古屋大学 1997年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

原点Oを通る3次曲線y=x3Oを通る直線l:y=tx (t>0)を考える.
x>0での曲線とlとの交点をPとする.

(1) x0の範囲で曲線とlとで囲まれる領域の面積を求めよ.

(2)Qが曲線上をOからPまで動くときOPQの面積の最大値を求めよ.

難易度4/ 10計算量4/ 10目安15

積分微分図形と方程式 面積計算座標設定微分による最大最小

方針

まずx3=txから正の交点Pを求める。(1)は0xtで直線が曲線の上側にあることを確認して定積分する。(2)はQ=(x,x3)とおき、原点を含む三角形の面積を行列式でxの関数にする。端点では面積が0なので、内部の臨界点で最大値を求める。

解答

(1)
曲線と直線の交点は x3=tx より x(x2t)=0 である。x>0の交点は x=t であるから P=(t,tt) である。 0xtでは txx3=x(tx2)0 なので、直線y=txが曲線y=x3の上側にある。したがって囲まれる領域の面積は 0t(txx3)dx である。計算すると0t(txx3)dx=[t2x214x4]0t=t22t24=t24である。

(2) QQ=(x,x3)(0xt) とおく。三角形OPQの面積は、原点を1つの頂点にもつので 12tx3ttx である。0xtではtxx30なので OPQ の面積=12tx(tx2) である。

したがって f(x)=x(tx2)0xtで最大にすればよい。微分すると f(x)=t3x2 であるから、内部の臨界点は x=t3 である。端点x=0,tでは面積は0なので、この点で最大となる。最大面積は12tt3(tt3)=t233である。

別解

解法2

方針

交点までの x 座標を x=ts と無次元化する。三角形の面積は t2s(1s2) の積になり、t と最大化変数を分離できる。微分を使わず、最大候補 s=1/3 との差を因数分解して上界を証明する。

解答

(1)
正の交点はx3=tx,x>0から x=t である。したがって面積 SS=0t(txx3)dx=[t2x214x4]0t=t24.(2)
Q=(x,x3) としx=ts(0s1)と置く。三角形 OPQ の面積を T とするとT=12tx(tx2)=t22s(1s2).ここで 0s1 に対して233s(1s2)=(s13)2(s+23)と因数分解できる。右辺は 0 以上であり、等号はs=13のときに限る。ゆえにTmax=t22233=t233.このとき x=t/3 である。

総評

三次曲線と直線で囲まれる面積、さらに内部の三角形の最大化を扱う標準問題。想定時間は15分。0xt で直線が上側にあることを確認する。最大化は微分でも、x=ts と無次元化して因数分解してもよい。表示数式を使って積分区間と面積式を明瞭に示すのが答案上の要点である。

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出典: 名古屋大学 1997年度 前期 文系 第2問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。