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名古屋大学 1998年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第1問

次式で表される関数のグラフについて次の問に答えよ.y=eaxx1ただし,aは正の定数とする.

(1) a<4では,yは極値をもたないことを示せ.

(2) a>4では,y1<x<a2において極小値をとり,
a2<xにおいて極大値をとることを示せ.

(3) xが正の値から0に近づくとき,yの値はどのように変化するか説明せよ.
また,xが負の値から0に近づくときについても説明せよ.

(4) 以上の結果より,a<4a=4a>4の各場合に対して,グラフの概形をかけ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安28

微分指数・対数関数 増減表グラフの概形、場合分け

方針

導関数の符号は、分母と指数関数が常に正であることから、二次式 x2ax+a の符号だけで決まる。判別式により a<4,a=4,a>4 を分け、a>4 では2根 α,β の位置が 1<α<a/2<β であることを示す。概形では x=0,1 付近、x±、および極値の有無を各区間の単調性と合わせる。

解答

(1)
関数は x=0,1 で定義されない。x0,1 で微分するとy=ea/xax2(x1)ea/x(x1)2=ea/x{a(x1)x2}x2(x1)2である。したがって y=ea/x(x2ax+a)x2(x1)2 である。ここで ea/x>0x2(x1)2>0 なので、y の符号は (x2ax+a) の符号で決まる。 a<4 のとき、二次式 x2ax+a の判別式は a24a=a(a4)<0 である。先頭係数は正なので、すべての実数 x に対して x2ax+a>0 である。したがって定義域の各区間で y<0 となり、y は極値をもたない。

(2) a>4 のとき、方程式 x2ax+a=0 は2つの正の解をもつ。それらをα=aa24a2,β=a+a24a2とおく。a>4 だから a2>0 であり、α>1aa24a>2 すなわち a2>a24a と同値である。両辺は正で、二乗すると (a2)2>a24a すなわち 4>0 となるので、確かに α>1 である。また α<a2<β は式から直ちにわかる。よって 1<α<a2<β である。

二次式 x2ax+ax<αx>β で正、α<x<β で負である。したがって yx<αx>β で負、α<x<β で正である。特に (1,) では、x=α で減少から増加に変わるので極小値をとり、x=β で増加から減少に変わるので極大値をとる。位置は 1<α<a2,a2<β であるから、題意の主張が示された。

(3) x+0 のとき、a/x なので ea/x0 であり、また x11 である。したがって y0 で、値は負の側から 0 に近づく。

一方、x0 のとき、a/x+ なので ea/x であり、x11 である。したがって y である。

(4)
概形に必要な端の様子をまとめる。x10 では分子が正の定数 ea に近づき、分母が負の側から 0 に近づくので y である。x1+0 では y+ である。また xy0 かつ負, また x+y0 かつ正 である。 a<4 では、(1)より各区間 (,0)(0,1)(1,) で単調減少する。したがって、左側の枝は 0 の負の側から始まり x0 へ下がり、中央の枝は x+00 の負の側から x10 へ下がり、右側の枝は x1+0+ から 0 の正の側へ下がる。 a=4 では x24x+4=(x2)2 なので、x=2y=0 となるが、符号は変わらない。したがって極値はなく、x=2 で水平な接線をもつ以外は a<4 と同じ単調減少の概形である。 a>4 では、負の側と 0<x<1 の枝は単調減少である。(1,) の枝は x=α で極小値をとり、x=β で極大値をとった後、0 の正の側へ近づく。ここで α=aa24a2,β=a+a24a2 である。

別解

解法2

方針

導関数に現れる二次式を平方完成し、a<4,a=4,a>4 で符号がどう変わるかを一目で整理する。定義域を3区間に分けて x=0,1,± での極限を加え、a>4 では2つの停留点の位置を根の和と対称性から確定して概形を描く。

解答

x0,1y=ea/xx2(x1)2q(x),q(x)=x2ax+a.ここでq(x)=(xa2)2+a(1a4)と平方完成する。

(1)
0<a<4 では第2項が正なので q(x)>0 であり、定義域の各区間で y<0 である。従って極値をもたない。

(2)
a>4 ではq(x)=0の2根を α<β とすると、対称軸からα<a2<β.また根の積 αβ=a>0、根の和 α+β=a>0 より2根は正である。ここで q(1)=1>0 だから1は2根の間にはない。もし β<1 なら αβ<1 となって αβ=a>4 に反するので、1<α である。従って1<α<a2<β.q は根の外側で正、内側で負なので、yα で負から正、β で正から負へ変わる。よって指定された区間でそれぞれ極小、極大をとる。

(3) limx+0y=0,limx0y=.前者は ea/x0、後者は ea/x で、どちらも x11 となることから従う。

(4)
さらにlimx10y=,limx1+0y=+,limxy=0,limx+y=0+である。a<4 では3区間すべてで単調減少する。a=4 では x=2 で水平になるが符号は変わらず、極値はない。a>4 では右側の枝だけが α で極小、β で極大をもつ。

総評

導関数の符号、極限、概形を総合する後期らしい問題で、想定時間は28分程度。分母 x2(x1)2 と指数関数が正であるため、符号判定が二次式だけに落ちることが最大の整理点である。a>4 では2根がどちらも 1 より右にあり、しかも a/2 を挟むことを示さないと設問の区間指定に答えたことにならない。概形では x=0x=1 の両方が定義域から外れるため、左右極限を取り違えないことが重要である。

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出典: 名古屋大学 1998年度 後期 理系 第1問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。