方針
Aの持ち点だけを の状態として見る。吸収されるのは または に到達したときで、初期状態 からは2回を1組にすると「AとBが1勝ずつなら状態2に戻る」「Aが連勝なら4」「Bが連勝なら0」という構造になる。この2回単位の戻りを使って、4回目の吸収確率と、 回目までにAが0になる確率を等比級数で求める。
解答
(1) とおく。最初の持ち点はAもBも2なので、どちらかの持ち点が0になるには、同じ人が初めから2連勝するか、途中で状態2に戻った後に2連勝する必要がある。
ちょうど4回目で初めてどちらかの持ち点が0になるには、最初の2回で吸収されてはいけない。したがって、最初の2回はAとBが1勝ずつでなければならない。この確率は である。この時点で持ち点は再び に戻る。続く3回目と4回目でどちらかが連勝すれば、4回目に初めて一方の持ち点が0になる。Aが連勝する確率は 、Bが連勝する確率は であるから、求める確率は である。すなわち である。
(2)
Aの持ち点が0になるには、Aの持ち点が2から0まで2だけ減る必要があるので、起こる回数は偶数回である。 回目に初めてAの持ち点が0になる場合を考える。
初期状態 から2回のゲームを見ると、AとBが1勝ずつなら持ち点は に戻り、その確率は である。Bが2連勝すればAの持ち点は0になり、その確率は である。Aが2連勝すればBの持ち点が0になるので、Aの持ち点が0になる場合には入らない。
したがって、 回目に初めてAの持ち点が0になる確率は、最初の 組では毎回状態 に戻り、最後の1組でBが連勝する確率だから である。よって 回目までにAの持ち点が0になる確率はである。ここで だから分母は0にならない。したがって である。
別解
解法2
方針
2回を1段階とする確率漸化式を立てる。状態 から2回以内に、Bの2連勝でAが吸収、1勝1敗で同じ状態へ帰還、Aの2連勝で失敗終了となる。この再帰を解いて 回以内の確率を得る。
解答
(1)
ちょうど4回目でどちらかが0になるには、最初の2回で1勝1敗となって初期状態へ戻り、その次の2回でどちらかが連勝すればよい。従って(2)
と置き、 を「状態 から始め、あと 回以内にAの持ち点が0になる確率」とする。
最初の2回について、Bが2連勝する確率は で、このとき成功する。1勝1敗なら確率 で状態 へ戻り、残り 回の問題になる。Aが2連勝すればBの持ち点が0になり、その後Aが0になることはない。従って順に代入するとよって
総評
初期点2の対称ランダムウォークは、2回後に未吸収なら必ず状態2へ戻る。これにより長い経路列挙が1本の等比級数または漸化式になる。「4回目」は最初の2回で吸収しない条件を含み、「 回目まで」はAが0になる吸収だけを数える。分母 は常に正である。