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名古屋大学 2000年度 前期日程 第2次学力試験 複素数平面・方程式・不等式理系数学 第4問(b)

実数を係数とする3次方程式x3+px2+qx+r=0は,相異なる虚数解αβと実数解γをもつとする.

(1) β=αが成り立つことを証明せよ.
ここで,ααと共役な複素数を表す.

(2) αβγが等式αβ+βγ+γα=3を満たし,
さらに複素数平面上でαβγを表す3点は1辺の長さが3の正三角形をなすものとする.
このとき,実数の組(p,q,r)をすべて求めよ.

難易度7/ 10計算量7/ 10目安30

複素数平面方程式・不等式 実部虚部比較、解と係数の関係、図形的解釈

方針

実係数多項式では、非実数解の共役も解になることを、方程式全体の共役を取って示す。(2)では β=α より α=u+viβ=uvi とおく。正三角形の一辺 αβ の長さから v2=3/4 が決まり、第3の頂点 γ は実軸上で u±3/2 に限られる。条件 αβ+βγ+γα=3 を代入して u を求め、解と係数の関係で (p,q,r) に戻す。

解答

(1) α が解であるから α3+pα2+qα+r=0 である。係数 p,q,r はすべて実数なので、両辺の共役を取ると α3+pα2+qα+r=0 となる。したがって α も方程式の解である。α は虚数解なので αα である。また虚数解は相異なる2つ α,β だけであるから β=α である。

(2)
(1)より α=u+vi,β=uvi とおける。ただし u,v は実数で v0 である。αβ の距離は 2v であり、正三角形の一辺の長さが 3 だから 2v=3,v2=34 である。

第3の頂点 γ は実軸上にあり、α,β を結ぶ垂直二等分線も実軸である。正三角形の高さは 323=32 なので γ=u+32またはγ=u32 である。

また αβ=u2+v2,βγ+γα=2uγ だから、条件 αβ+βγ+γα=3u2+34+2uγ=3 である。

まず γ=u+3/2 のとき u2+34+2u(u+32)=3 であり、整理して 4u2+4u3=0 となる。したがって u=12,32 である。対応する γ はそれぞれ γ=2,0 である。

次に γ=u3/2 のとき u2+34+2u(u32)=3 であり、整理して 4u24u3=0 となる。したがって u=32,12 である。対応する γ はそれぞれ γ=0,2 である。

解と係数の関係より p=(α+β+γ)=(2u+γ), q=αβ+βγ+γα=3, r=αβγ=(u2+v2)γ である。4つの場合を代入すると (p,q,r)=(3,3,2),(3,3,0),(3,3,0),(3,3,2) である。したがって求める実数の組は (3,3,0),(3,3,2),(3,3,2),(3,3,0) である。

別解

解法2(正三角形の向きを符号でまとめる)

方針

共役根を u±vi とし、正三角形の向きを
ε=±1 を用いて γ=u+3ε/2 と統一する。
条件式を1本の二次方程式にし、4組の根を直接展開して係数を読む。

解答

(1)
実係数多項式 f(x) ではf(α)=f(α).f(α)=0 だから f(α)=0 である。
α は非実数で、非実根は相異なる α,β の2個だけなのでβ=α.(2)α=u+vi,β=uviとおく。辺 αβ の長さから2v=3,v2=34.正三角形の第3頂点は実軸上にあり、γ=u+32ε(ε=±1)と表せる。条件 αβ+γ(α+β)=3u2+34+2u(u+32ε)=3,すなわち4u2+4εu3=0.よって(ε,u,γ)=(1,12,2),(1,32,0),(1,32,0),(1,12,2).各場合に(xα)(xβ)(xγ)={x22ux+(u2+34)}(xγ)を展開する。得られる係数は(p,q,r)=(3,3,2),(3,3,0),(3,3,0),(3,3,2).したがってこの4組がすべてである。

総評

難度7、計算量7。実係数多項式の共役根定理を証明し、正三角形の高さと実軸上の第3頂点から4場合を漏れなく列挙した。符号変数による一括処理でも4組の係数を再確認した。 2つの解法は着眼点を分け、必要性・十分性、端点、等号条件を省略せず記述した。

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出典: 名古屋大学 2000年度 前期 理系 第4問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。