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名古屋大学 2001年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

ABCの外心(外接円の中心)Oが三角形の内部にあるとし,
αβγ
αOA+βOB+γOC=0
を満たす正数であるとする.
また,直線OAOBOC
それぞれ辺BCCAABと交わる点を
ABCとする.

(1) OAαβγを用いて
OAを表せ.

(2) ABCの外心がOに一致すれば
α=β=γであることを示せ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安18

ベクトル図形と方程式論証・証明 ベクトル成分計算必要十分条件、計算整理

方針

A は直線 OA 上にあり、同時に辺 BC 上にある。与えられた関係式から βOB+γOC=αOA と変形し、辺 BC 上の内分点の形に合わせると OA が求まる。同様に OBOC も表し、OABC の外心である条件を OA=OB=OC に直す。最後は正数条件を用いて比の等式から α=β=γ を導く。

解答

(1)

与えられた条件はαOA+βOB+γOC=0である。これをβOB+γOC=αOAと変形する。

A は辺 BC 上にあるので、B,C を結ぶ直線上の点としてOA=βOB+γOCβ+γと表される。ここで β,γ>0 なので、この点は実際に辺 BC 上の内分点である。

上の関係式を代入すると OA=αβ+γOA である。したがってOA=αβ+γOAを得る。

(2)

(1) と同様に、巡回的にOB=βγ+αOB,OC=γα+βOCである。 OABC の外心なので OA=OB=OC である。この共通の長さを R とする。すると OA=αβ+γR, OB=βγ+αR,OC=γα+βRである。

いま ABC の外心が O に一致すると仮定する。このとき OA=OB=OC であるからαβ+γ=βγ+α=γα+βとなる。

まず最初の2つを比べると α(γ+α)=β(β+γ) である。整理すると α2β2+γ(αβ)=0 すなわち (αβ)(α+β+γ)=0 である。α,β,γ は正数なので α+β+γ>0 であり、したがって α=β である。

同様に、2番目と3番目を比べれば β=γ を得る。よって α=β=γ である。

別解

解法2(共通比と係数和を使う)

方針

辺上の内分表示から OA,OB,OC を求める。
外心条件で3つの正の比を共通値 λ と置き、
α+β+γ を使って3係数を同時に決定する。

解答

(1)

A は辺 BC 上にあり、βOB+γOCβ+γB,C の内分点を表す。一方、与式からβOB+γOC=αOA.よってこの内分点は直線 OA 上にもあり、交点の一意性からOA=αβ+γOA.(2)

巡回的にOB=βγ+αOB,OC=γα+βOC.O が両三角形の外心であり、係数は正だからαβ+γ=βγ+α=γα+β=λと置ける。S=α+β+γ とするとα=λ(Sα),したがってα=λS1+λ.同じ計算が β,γ にも成り立つのでα=β=γ.

総評

難度6、計算量5。外心の条件そのものより、A,B,C を元の頂点ベクトルでどう表すかが中心である。採点上は、A が辺 BC 上の内分点として (βOB+γOC)/(β+γ) と書ける理由、与えられた一次関係からそれが OA 方向になる理由を明確にする必要がある。(2)は距離の等式を比の等式に直し、正数条件により α+β+γ0 として結論へ進む。目安は18分程度。 2つの解法は標準的な答案手順と、別の構造から検算できる経路に分けた。必要性と十分性、場合分け、等号条件を明示し、積分・総和・極限と主要な分数は読みやすい表示形式に統一した。

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出典: 名古屋大学 2001年度 前期 数学 第3問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。