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名古屋大学 2003年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

放物線C:y=ax2 (a>0)を考える.
放物線C上の点P(p,ap2) (p0)におけるCの接線と直交し,Pを通る直線をlとする.
直線lと放物線Cとで囲まれる図形の面積をS(P)とする.

(1) 直線lの方程式を求めよ.

(2)Pp>0の範囲で動かす.
S(P)が最小となるときの,直線lの傾きmS(P)を求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安20

微分積分図形と方程式 接線・法線面積計算微分による最大最小

方針

まず放物線 y=ax2 の接線の傾き 2ap から、点 P における法線 l の傾きを出す。次に l と放物線のもう一つの交点の x 座標を r として、直線と放物線の差を a(xp)(xr) と因数分解する。囲まれる面積は a(pr)36 になるので、pr=2p+12a2pp>0 で最小化する。

解答

(1)
放物線 C:y=ax2 の導関数は y=2ax である。したがって点 P(p,ap2) における接線の傾きは 2ap である。p0 なのでこの値は0でなく、これに直交する直線 l の傾きは 12ap である。よって l の方程式は yap2=12ap(xp) である。

(2)
直線 l と放物線 C の交点のうち、P でない方の x 座標を r とする。交点では ax2=ap212ap(xp) である。両辺に 2ap を掛けると 2a2px2=2a2p3x+p である。これは x=p を解にもつので、もう一つの解を r とすれば、解と係数の関係より p+r=12a2p である。したがって r=p12a2p であり、pr=2p+12a2p である。

直線の式を L(x) と書くと、L(x)ax2x=r,p で0になり、r<x<p で正である。よって L(x)ax2=a(xp)(xr)=a(px)(xr) である。したがって囲まれる面積はS(P)=rpa(px)(xr)dxである。ここで u=xr とおくと、0upr(px)(xr)={(pr)u}u だからS(P)=a0pr{(pr)uu2}du=a6(pr)3である。ゆえに S(P)=a6(2p+12a2p)3 である。 p>0 なので、S(P) を最小にするには 2p+12a2p を最小にすればよい。相加平均と相乗平均の関係より 2p+12a2p22p12a2p=2a であり、等号は 2p=12a2p すなわち p=12a のときに成立する。このとき l の傾き mm=12ap=1 であり、最小面積はS(P)min=a6(2a)3=43a2である。したがってm=1,S(P)min=43a2である。

別解

解法2(法線の傾きから直接最小化)

方針

法線の傾き m を主変数にする。p=1/(2am) と交点間の幅を m だけで表せば、相加相乗平均により m=1 を直接得られる。

解答

(1)

接線の傾きは 2ap だから、法線 l の傾きを m とするとm=12ap.したがってl:yap2=12ap(xp)である。

(2)

p>0 なので m<0 であり、p=12am.l と放物線のもう一つの交点の x 座標を r とする。解と係数の関係からp+r=ma,したがってpr=2pma=1a(m+1m).u=m>0 とおくとpr=1a(u+1u)2a,等号は u=1、すなわち m=1 のときに成立する。

直線と放物線の差は a(px)(xr) だからS(P)=rpa(px)(xr)dx=a6(pr)3.よってS(P)a6(2a)3=43a2.したがって、求める値はm=1,S(P)min=43a2である。

総評

法線の式、もう一つの交点、面積公式、最小化が一続きになった問題である。目安時間は18〜22分。交点のもう一方を r と置くと、直線と放物線の差が a(xp)(xr) と書け、面積が a(pr)36 にまとまる。ここを省略して面積公式だけを書くと、答案の説得力が弱くなる。最小化では p>0 を使って相加相乗平均を適用する。傾き m は負であり、答えが m=1 になる点も符号ミスに注意したい。

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出典: 名古屋大学 2003年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。