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名古屋大学 2003年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

Oを原点とする座標平面上の,
半径1の円周A:x2+y2=1
直線l:y=d (0<d<1)との
交点をPQとする.
円周A上の点R(x,y)y>dの範囲を動く.
線分ORと線分PQの交点をS
Rから線分PQへ下ろした垂線の足をTとするとき,
線分STの長さの最大値をdを用いて表せ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安20

図形と方程式微分 座標設定微分による最大最小、計算整理

方針

R(x,y) を円周上に置き、d<y1 として1変数化する。直線 OR は原点と (x,y) を結ぶので、水平線 y=d との交点 S(dx/y,d) である。一方、垂線の足 T(x,d) なので、ST=x(1d/y) となる。x2=1y2 を使って ST2y の関数にし、微分して y3=d で最大になることを示す。

解答

RR=(x,y) とおく。R は円周 x2+y2=1 上で y>d にあるから d<y1,x2=1y2 である。

直線 OR 上の点は λR=(λx,λy) と表せる。これが直線 y=d 上にあるとき λy=d であるから λ=dy である。したがって S=(dxy,d) である。また、点 R から水平線 y=d へ下ろした垂線の足は T=(x,d) である。

よって ST=xdxy=x(1dy) である。y>d>0 なので括弧内は正である。したがって ST2=(1y2)(1dy)2 である。 F(y)=(1y2)(1dy)2(d<y1) とおく。整理して微分すると F(y)=2(yd)(y3d)y3 である。区間 d<y1 では yd>0, y3>0 である。したがって F(y) の符号は (y3d) の符号で決まる。 0<d<1 なので d<d3<1 である。よって F(y)d<y<d3 で増加し、d3<y<1 で減少する。したがって最大は y=d3 のときに生じる。

このときST=1d23(1dd13)=1d23(1d23)である。ゆえに最大値は (1d23)32 である。

別解

解法2(対数微分で最大点だけを求める)

方針

座標から ST を出すところまでは同じだが、正の関数 ST を対数微分する。積の微分を展開せず、最大条件 y3=d を短く導く。

解答

R=(x,y) とするとS=(dxy,d),T=(x,d),したがってST=x(1dy)=1y2ydy(d<y<1).H(y)=ST とおく。区間内部では H(y)>0 なので、対数微分するとH(y)H(y)=y1y2+1yd1y.右辺を通分するとH(y)H(y)=dy3y(1y2)(yd).分母は正だから、H(y)y3<d で正、y3>d で負である。よって最大はy=d3のときに生じる。

この値を代入するとSTmax=1d23(1d23)=(1d23)32.

総評

円上の点をそのまま (x,y) と置き、水平線との交点を出すと短く解ける問題である。目安時間は15〜18分。S=(dx/y,d)T=(x,d) が出れば、あとは ST2 の1変数最大化になる。微分後は d<d3<1 を確認し、最大点が区間内にあることを明示する。最後の値では 1d/d13=1d23 となるため、平方根と掛け合わせて (1d23)32 に整理する。

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出典: 名古屋大学 2003年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。