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名古屋大学 2005年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

(1) 複素数zを未知数とする方程式z5+2z4+4z3+8z2+16z+32=0の解をすべて求めよ.

(2) (1)で求めた解z=p+qi(pqは実数)のうち次の条件をみたすものをすべて求めよ.

条件:xを未知数とする3次方程式x3+3qx+q2p=0が,
整数の解を少なくとも1つもつ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安18

複素数平面方程式・不等式整数 展開・因数分解、複素数の極形式、約数・倍数

方針

(1) の多項式は初項 z5,公比 2z と見るより,(z2)(z5+2z4+4z3+8z2+16z+32)=z664 と確認するのが早い。したがって z6=64 の6解から z=2 を除いた5個が解である。(2)は文系第3問と同じ判定で,各解を z=p+qi として3次方程式へ代入し,整数解候補を定数項の約数に限って調べる。

解答

(1)

与えられた多項式を P(z) とおく。直接掛けると(z2)P(z)=(z2)(z5+2z4+4z3+8z2+16z+32)=z664である。なお z=2P(z) に代入すると 25+224+423+822+162+32=1920 なので,z=2 はもとの方程式の解ではない。

したがって P(z)=0 の解は,z6=64=26 の解のうち z=2 を除いたものである。z6=64 の解は2(coskπ3+isinkπ3)(k=0,1,2,3,4,5)であるから,求める解は1+3i,1+3i,2,13i,13iである。

(2)

(1) の各解を z=p+qi として調べる。 z=2 のときは p=2,q=0 なので x3+2=0 となり,整数解はない。 q=3 の場合,p=1 では x3+3x+2=0 である。整数解があるなら x=±1,±2 を調べればよいが,いずれも解ではない。p=1 では x3+3x+4=0 であり,(1)3+3(1)+4=0 だから整数解 x=1 をもつ。 q=3 の場合,p=1 では x33x+2=0 であり,1331+2=0 だから整数解 x=1 をもつ。p=1 では x33x+4=0 であり,整数解があるなら x=±1,±2,±4 を調べればよいが,いずれも解ではない。

以上より,条件を満たす解は 1+3i,13i である。

別解

解法2(6乗根の一覧表)

方針

等比型の恒等式で5次方程式を6乗根へ帰着し、除外すべき z=2 を明示する。(2)は (p,q)、3次式、見つかった整数根を一覧にして漏れを防ぐ。

解答

(1) P(z)=z5+2z4+4z3+8z2+16z+32 とおくと(z2)P(z)=z664.P(2) を計算するとP(2)=32+32+32+32+32+32=1920である。したがって P(z)=0 の解は z6=64 の6解から 2 を除いた1+3i, 1+3i, 2, 13i, 13iである。

(2)

各解について x3+3qx+q2p を作るとz3次式整数根1+3ix3+3x+2なし1+3ix3+3x+412x3+2なし13ix33x+4なし13ix33x+21となる。整数根候補は定数項の約数に限られるので、表の「なし」も有限回の代入で確定する。よってz=1+3i,z=13iである。

総評

難度5、計算量5。等比型の因数分解に気づくと、(1)は z6=64 の根の列挙に帰着する。目安は18分程度である。(z2)P(z)=z664 としたあと、z=2 がもとの方程式の解でないことを必ず確認したい。(2)は文系第3問と同型で、3次方程式を完全に解く必要はなく、整数解候補を定数項の約数に限って代入すれば十分である。z=2 を忘れやすいので、(1)で得た5個を順に処理する形が安全である。

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出典: 名古屋大学 2005年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。