Evolton

名古屋大学 2006年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

xy平面上に点A(2,4)がある.
平面上の直線lに関して点Aと対称な点がx軸上にあるとき,
直線lをピッタリ直線と呼ぶことにする.

(1)P(p,q)を通るピッタリ直線lがあるとし,
lに関してAと対称な点をA(t,0)とするとき,
pqtの間に成り立つ関係式を求めよ.

(2) ピッタリ直線が2本通る点P(p,q)の存在範囲を求め,
それを図示せよ.

(3)P(p,q)を通る2本のピッタリ直線が直交するような点P(p,q)の存在範囲を求め,
それを図示せよ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安15

図形と方程式 軌跡判別式必要十分条件

方針

反射の条件は,直線 l が点 A とその反射先 A を結ぶ線分の垂直二等分線であることに言い換える。Ax 軸上にあるとして A=(t,0) とおき,点 (p,q) が垂直二等分線上にある条件を距離の等式で表す。t に関する二次方程式の実根の個数が,通れる直線の本数に対応するので,(1)は二次方程式,(2)は判別式,(3)は2本の直線の傾きの積で処理する。

解答

(1)

A=(2,4) が直線 l に関して x 軸上の点 A=(t,0) に移るとする。このとき l は線分 AA の垂直二等分線であるから,(p,q)l 上にある条件は (p2)2+(q4)2=(pt)2+q2 である。整理するとp24p+4+q28q+16=p22pt+t2+q2,t22pt+4p+8q20=0となる。よって(1)の答は t22pt+4p+8q20=0 である。

(2)

(p,q) を通るピッタリ直線の本数は,この二次方程式の実数解 t の個数に等しい。異なる2本の直線が存在するための条件は判別式が正であること,すなわち (2p)24(4p+8q20)>0 である。これを整理すると p24p8q+20>0 であり,q<p24p+208=(p2)28+2 を得る。したがって求める領域は q<(p2)28+2 である。

(3)

二次方程式の2つの根を t1,t2 とする。根 ti に対応するピッタリ直線は,垂直二等分線の式を整理するとy=ti24x+20ti28となる。したがって,ti=2 の場合も含め,その傾きは ti24 である。2本が直交するためには t124t224=1 であればよい。つまり (t12)(t22)=16 である。根と係数の関係より t1+t2=2p,t1t2=4p+8q20 なので (t12)(t22)=t1t22(t1+t2)+4=8q16. したがって 8q16=16,すなわち q=0 である。このとき判別式は 4{(p2)2+16}>0 で常に正だから,任意の p について2本の直交するピッタリ直線が存在する。よって求める点 (p,q) の集合は q=0 すなわち x 軸全体である。

総評

反射の問題を「垂直二等分線」に直すのが中心で,ここに気づけば計算は二次方程式の判別式と根と係数の関係で終わる。目安は15分程度。(3)では直線 l の傾きと線分 AA の傾きを取り違えやすいので,垂直関係で傾きが逆数符号反転になることを一度明示すると安全である。別解は中点と傾きから直線方程式を直接作る方法もあるが,距離等式と同じ二次方程式に戻るだけなので,本解の形が最も簡潔である。

冊子PDFで見る名大の図形と方程式の問題で問題集を作る

出典: 名古屋大学 2006年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。