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名古屋大学 2006年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第3問

空間内の点OABCの座標をそれぞれ
(0,0,0)(1,0,0)(0,1,0)(0,0,1)とする.
Px軸上を点Oから点Aへ向かって,点Qy軸上を点Bから点Oへ向かって,
それぞれ時刻t=0に出発して速さ1で移動する.
時刻t (0t1)において三角形CPQz軸のまわりに回転させてできる立体を考える.
つぎの各問に答えよ.

(1) 時刻tにおいて,xy平面上の線分PQを原点を中心にしてxy平面上で1回転させたときに
線分が通過する部分の面積を求めよ.

(2) 時刻tにおいて,立体を平面z=u (0u1)で切ったときの断面積S(u)を求め,
立体の体積V(t)を求めよ.

(3) V(t)の最小値と,最小値を与えるtを求めよ.

難易度8/ 10計算量7/ 10目安25

積分図形と方程式 体積計算、場合分け、微分による最大最小

方針

時刻 t では P=(t,0,0)Q=(0,1t,0) である。線分 PQxy 平面で回すと,原点から線分までの距離を内半径,端点のうち遠い方までの距離を外半径とする円環になる。断面 z=u では三角形 CPQ が頂点 C から相似比 1u で縮むので,断面積は(1)の面積に (1u)2 を掛ければよい。最後は対称性と微分で最小を確認する。

解答

(1)
時刻 t において P=(t,0,0),Q=(0,1t,0) である。xy 平面上の直線 PQxt+y1t=1 と書けるので,原点からこの直線までの距離はd=11t2+1(1t)2=t(1t)t2+(1t)2である。線分 PQ を原点のまわりに1回転させると,内半径 d,外半径 max{t,1t} の円環ができる。 0t12 のとき外半径は 1t であるから,面積はπ{(1t)2t2(1t)2t2+(1t)2}=π(1t)4t2+(1t)2. 12t1 のとき外半径は t であるから,面積はπ{t2t2(1t)2t2+(1t)2}=πt4t2+(1t)2.したがって求める面積は{π(1t)4t2+(1t)2(0t12),πt4t2+(1t)2(12t1).(2)
平面 z=u による断面を考える。三角形 CPQ のうち高さ z=u にある線分は,xy 平面上の線分 PQ を相似比 1u で縮小したものである。回転後の面積は長さの2乗に比例するので,(1)の面積を (1u)2 倍すればよい。よってS(u)={π(1u)2(1t)4t2+(1t)2(0t12),π(1u)2t4t2+(1t)2(12t1).体積はこれを 0u1 で積分して V(t)=01S(u)du である。01(1u)2du=13 だからV(t)={π3(1t)4t2+(1t)2(0t12),π3t4t2+(1t)2(12t1).(3) V(t)t1t を入れ換えても同じなので,t=12 に関して対称である。したがって 0t1/2 で単調減少を確認すればよい。 f(t)=(1t)4t2+(1t)2 とおく。対数微分で符号だけを見るとf(t)f(t)=41t4t2t2+(1t)2=2(2t2t+1)(1t){t2+(1t)2}<0である。よって f(t)0t1/2 で減少する。対称性より,V(t)t=12 で最小になる。

このときV(12)=π3(12)4(12)2+(12)2=π311612=π24.したがって t=12,Vmin=π24 である。

総評

回転体の体積だが,いきなり立体を考えるより,まず xy 平面で線分が掃く円環を作るのが見通しやすい。目安は25分程度。内半径は線分と原点の距離であって,端点までの短い方の距離ではない点に注意する。(2)は断面が相似比 1u で縮むことを明記すれば,体積計算は 01(1u)2du=13 で終わる。(3)では対称性だけで最小を断定せず,片側での単調性を一度確認するのが答案として堅い。

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出典: 名古屋大学 2006年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。