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名古屋大学 2008年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

曲線C:y=logx上の点P(a,loga),点Q(b,logb) (1<a<b)をとる.

PQからx軸に下ろした2本の垂線と
x軸および曲線Cで囲まれた部分の面積をSとする.

PQからy軸に下ろした2本の垂線と
y軸および曲線Cで囲まれた部分の面積をTとする.

このとき,S=Tとなるようにbがとれるaの値の範囲を求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安18

積分指数・対数関数 定積分評価文字消去、範囲評価

方針

縦方向の面積 S は、曲線と x 軸の間を縦に積み上げて表す。横方向の面積 T は、曲線を x=ey と見て,y=loga から y=logb まで x 方向に積分する。等式 S=TF(a)=F(b)F(x)=xlogx2x に変形される。あとは F(x)=logx1 から,1<a<e のときだけ右側に b>a を取れることを示す。

解答

面積 S は,x=a から x=b まで曲線 y=logxx 軸に挟まれた部分の面積である。したがってS=ablogxdx=[xlogxx]ab=blogbbaloga+a.一方,T は横方向に見る。曲線 y=logxx=ey と表せるので,y=loga から y=logb までの高さで,y 軸から曲線までの横幅を積分すればよい。よってT=logalogbeydy=[ey]logalogb=ba.条件 S=Tblogbbaloga+a=ba であり,整理すると blogb2b=aloga2a である。

ここで F(x)=xlogx2x とおく。すると F(x)=logx1 であるから,F0<x<e で減少し,x>e で増加する。また x=e で最小値をとる。 1<a<e のとき,a は減少部分にあり,F(a)>F(e) である。一方,x>e では F は連続に増加し,x を大きくすると F(x) もいくらでも大きくなる。したがって x>e にただ1つ b が存在して F(b)=F(a) となる。この bb>e>a を満たすので,条件に合う。 a=e のとき,F(a) は最小値である。b>a なら b>e であり,増加性から F(b)>F(e)=F(a) となるので不可能である。 a>e のとき,a,b はともに e より大きい。F はこの範囲で増加するため,b>a なら F(b)>F(a) となり,やはり不可能である。

問題では 1<a<b であるから,求める a の範囲は 1<a<e である。

S は縦積分、Tx=ey と見た横積分で表す。重なりは混色で示した。

総評

2つの面積を縦積分と横積分で正しく表せるかが最初の山である。想定時間は18分前後,難易度は6,計算量は5程度。T は見た目より簡単で ba になるが,これは曲線を x=ey として見ているからである。後半は F(x)=xlogx2x の増減問題で,a=e を含めない理由と,a>e では b>a により値が大きくなってしまう理由を明記する必要がある。

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出典: 名古屋大学 2008年度 前期 理系 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。