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名古屋大学 2006年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

xy平面上に曲線C:y=logx(x>0)を考える.

(1) 曲線Cの接線で点(0,b)を通るものの方程式を求めよ.

(2) 平面上に2組の点列{An}{Bn}を次のように定める.
A1(1,0)とする.
Anが定まったとき,
Anを通りx軸に平行な直線とy軸との交点をBnとし,
Bnを通る曲線Cの接線の接点をAn+1とする.
このとき,2つの線分AnBnBnAn+1および曲線Cとで囲まれる部分の面積Snを求めよ.

(3) 無限級数n=1nSnの和を求めよ.
ここで,r<1のときlimnnrn=0であることを用いてよい.

難易度7/ 10計算量7/ 10目安20

指数・対数積分数列 接線・法線面積計算和の計算

方針

接線を接点 x=a で表し,指定点 (0,b) を通る条件から a を決める。(2)では Bn の高さが logxn なので,(1)の結果をそのまま使って xn+1=exn を得る。面積 Sn は,水平線,接線,曲線 y=logx に囲まれる部分を 0xen1en1xen に分けて積分する。最後は等比級数を微分して得られる和 nrn1=1/(1r)2 を用いる。

解答

(1)

曲線C:y=logx上の接点を(a,loga)とする.
y=1/xだから,この点における接線はy=1a(xa)+loga=xa+loga1である.この直線が点(0,b)を通るための条件はb=loga1である.したがってa=eb+1であり,求める接線はy=eb1x+bである.

(2)

An=(xn,logxn)とおくとBn=(0,logxn)である.
(1)でb=logxnとすれば,次の接点のx座標はxn+1=elogxn+1=exnとなる.x1=1よりxn=en1である.また,Bnを通る接線はy=enx+n1である.

An=(en1,n1)An+1=(en,n)である.
求める領域は,0xen1では接線と水平線
y=n1の間,en1xenでは接線と曲線
y=logxの間である.よってSn=0en1enxdx+en1en{enx+n1logx}dx.第1項は12en2である.第2項の原始関数は12enx2+(n1)xxlogx+xであり,上端で12en,下端で
12en2+en1となる.したがってSn=12en2+(12en12en2en1)=e22en1.(3)

(2) よりnSn=2n(e2)en1である.r<1に対してn=1nrn1=1(1r)2であるから,r=1/eとしてn=1nSn=2e2n=1n(1e)n1=2e21(11/e)2=2e2(e2)(e1)2.

図は n=1 の相似形.水平線・接線・曲線の順を確認して積分を分ける.

総評

接線の接点を未知数にしてから,点 (0,b) を通すという一本道の問題である。目安は20分程度。(3)では面積を1本の積分に無理にまとめず,An の左側と右側で下端・上端を確認して分けるとミスが減る。最後の級数は Sn が等比的に増えることを見抜けば短く,面積計算で定数 (e2)/2 を落とさないことが得点の分かれ目になる。

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出典: 名古屋大学 2006年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。