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岡山大学 2016年度 前期文系数学 第2問

座標空間内に,原点 O(0,0,0) を中心とする半径1の球面 S と2点 A(0,0,1)B(0,0,1) がある.O と異なる点 P(s,t,0) に対し,直線 AP と球面 S の交点で A と異なる点を Q とする.さらに直線 BQxy 平面の交点を R(u,v,0) とする.このとき以下の問いに答えよ.

(1) 2つの線分 OPOR の長さの積を求めよ.

(2) s,t をそれぞれ u,v を用いて表せ.

(3)Pxy 平面内の直線ax+by=1(a2+b20)上を動くとき,対応する点 Rxy 平面内の同一円周上にあることを証明せよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安22

ベクトル図形と方程式 座標設定軌跡円の性質ベクトル成分計算

方針

直線APをパラメータ表示して球面とのもう一つの交点Qを求める。次に直線BQxy平面の交点Rを計算し,(u,v)=(s,t)/(s2+t2)を得る。最後はこの関係を逆に用いて直線の式をu,vの円の方程式へ変形する。

解答

(1)
ρ2=s2+t2とおく。POよりρ>0である。直線AP上の点は(λs,λt,1λ)と表せる。これが球面S上にある条件はλ2s2+λ2t2+(1λ)2=1であり,整理してλ{(ρ2+1)λ2}=0となる。Aと異なる交点ではλ=2ρ2+1であるからQ=(2sρ2+1,2tρ2+1,ρ21ρ2+1)である。

直線BQ上の点をB+μ(QB)と表す。z=0となる条件から1+μ(ρ21ρ2+1+1)=0であり,μ=ρ2+12ρ2である。したがってR=(sρ2,tρ2,0)である。よってOR=s2+t2ρ4=1ρであるからOPOR=ρ1ρ=1である。

(2)
(1)よりu=ss2+t2,v=ts2+t2である。したがってu2+v2=1s2+t2であり,これを用いてs=uu2+v2,t=vu2+v2である。

(3)
Pが直線ax+by=1上にあるからas+bt=1である。(2)の式を代入するとau+bvu2+v2=1である。したがってu2+v2=au+bvとなる。平方完成して(ua2)2+(vb2)2=a2+b24を得る。a2+b20であるから,これは同一円周を表す。よって対応する点Rxy平面内の同一円周上にある。

別解

別解(軸を含む平面で2次元化する)

方針

(1) z 軸と OP を含む平面内で考え,OP=r として球面の断面を単位円にする。直線 AP と単位円の交点を2次元座標で求め,B,Q,R の一直線条件から OR=1/r を得る。(2) は方向が変わらないことから成分へ戻し,(3) は直線の式に代入して平方完成する。

解答

(1) r=OP=s2+t2 とする。PO より r>0 である。z 軸と OP を含む平面を取り,OP 方向の座標を ξ,高さを z とする。この平面ではA=(0,1),B=(0,1),P=(r,0),S:ξ2+z2=1.直線 APz=1ξ/r である。単位円へ代入し,A でない交点を選ぶとQ=(2rr2+1,r21r2+1).直線 BQ 上で高さが 1 から0になる割合は11+zQ=r2+12r2.したがって,その点 Rξ 座標はr2+12r22rr2+1=1r.ゆえに OR=1/r であり,OPOR=r1r=1.(2) 上の断面で PRO から同じ向きにある。したがって平面上の成分へ戻すと(u,v)=1/rr(s,t)=(s,t)s2+t2.よってu2+v2=1s2+t2であり,s=uu2+v2,t=vu2+v2.(3) Pas+bt=1 を満たすので,(2) を代入するとau+bvu2+v2=1.したがってu2+v2=au+bv,すなわち(ua2)2+(vb2)2=a2+b24.a2+b20 だから,これは中心 (a/2,b/2),半径 a2+b2/2 の1つの円周である。

総評

難度6,計算量6。想定時間は22分程度。優先度は「(1)(2) を確保し,(3) で差をつける」。空間図形を座標計算へ落とし,(u,v)=(s,t)/(s2+t2) を得るまでが最大の山場である。採点上は PO から分母が0でないこと,A でない交点を選んだことを明記する。(3) は逆の式を代入し,円の中心と正の半径が読める形まで平方完成したい。

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出典: 岡山大学 2016年度 前期 文系数学 第2問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。