方針
接点の座標を t として,値と微分係数の一致から a,b を決定する。放物線と x 軸で囲まれる面積は零点 ±p を用いて積分し,最後は u=t2 とおいて1変数関数の最大を調べる。
解答
(1)
D は x=±p で x 軸と交わるから,b=−ap2 である。したがってD:y=a(x2−p2)と書ける。a<0 より,囲まれた部分の面積はS=∫−ppa(x2−p2)dx=−34ap3である。
(2)
接点の x 座標が t であるから,値と微分係数の一致よりat2+b=t2+11,2at=−(t2+1)22tである。t>0 よりa=−(t2+1)21,b=(t2+1)22t2+1を得る。
(3)
p2=−b/a=2t2+1 であるから,(1)と(2)よりS=34⋅(t2+1)2(2t2+1)3/2である。
(4)
u=t2(u>0) とおくと,定数倍を除いて(u+1)2(2u+1)3/2を最大にすればよい。この対数を微分すると2u+13−u+12=(2u+1)(u+1)1−uである。よって 0<u<1 で増加,u>1 で減少するので,最大は u=1,すなわち t=1 のときである。このときa=−41,b=43であるから,求める方程式はy=−41x2+43である。
別解
解法2(最大化を因数分解した不等式で処理する方法)
方針
接点条件と面積式までは通常通り導く。最後は微分せず、u=t2 とおいた式を2乗し、等号条件が u=1 となる多項式不等式を因数分解して最大を確定する。
解答
(1)
D の零点が ±p なので b=−ap2 であり、D: y=a(x2−p2).a<0 より囲まれた部分の面積はS=∫−ppa(x2−p2)dx=−34ap3.(1)(2)
x=t で2曲線の値と微分係数が一致するからat2+b=t2+11,2at=−(t2+1)22t.t>0 よりa=−(t2+1)21,b=(t2+1)22t2+1.(3)p2=−ab=2t2+1である。(1)へ代入してS=34(t2+1)2(2t2+1)3/2.(2)(4)
u=t2>0 とおく。(2)の両辺は正なので、S の最大化は(u+1)4(2u+1)3の最大化と同値である。ここで27(u+1)4−16(2u+1)3=(u−1)2(27u2+34u+11)≧0.第2因子は u>0 で正だから、等号は u=1 のときに限る。よって S はu=1,t=1で最大となる。このときa=−41,b=43なので、求める曲線はD: y=−41x2+43.
総評
目安時間は18〜22分。標準解法は u=t2 の関数を微分し、別解は2乗後の差を (u−1)2(27u2+34u+11) と因数分解した。2乗で最大化を置き換えられるのは S>0 だからである。等号条件 u=1 と t>0 から t=1 を選び、最後に D の係数へ戻す。
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出典: 岡山大学 2023年度一般選抜前期 数学 第2問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。