方針
接線と曲線の交点、全体面積を求める。m と l の交点の x 座標を u とし、点 (1,0) を含む側の面積を2つの定積分で表す。
解答
曲線を C:y=x3−x とする。y′=3x2−1 より、(−1,0) における接線はl:y=2x+2.交点の x 座標はx3−x=2x+2⟺(x+1)2(x−2)=0から −1,2 である。全体の面積はS=∫−12{2x+2−(x3−x)}dx=427.直線 m と l の交点の x 座標を u とする。その交点は (u,2u+2) で、m は (1,0) を通るからm:y=u−12(u+1)(x−1).点 (1,0) を含む側の面積はK(u)=∫u1{u−12(u+1)(x−1)−(x3−x)}dx+∫12{2x+2−(x3−x)}dx.計算するとK(u)=4u4−6u2+16.面積を2等分する条件 K(u)=S/2=27/8 は2u4−12u2+5=0,すなわちu2=3±226.切断点が領域の境界上にあるためには −1<u<2 が必要である。よって大きい方の根は除かれu=±3−226.したがって求める2直線はy=u−12(u+1)(x−1),u=±3−226である。
2本の直線はいずれも (1,0) を通り、色領域を二等分する
別解
解法2(接線下の面積から三角形を引く)
方針
m と l の交点を (u,2u+2) とする。右側部分を、区間 [u,2] の接線と曲線の間の面積から、l,m に挟まれる三角形の面積を引いて求める。
解答
接線は l:y=2x+2 であり、全体面積はS=∫−12(−x3+3x+2)dx=427.m∩l=(u,2u+2) とおくとm:y=u−12(u+1)(x−1).区間 [u,2] における l,C 間の面積を T(u) とする。x=1 での l,m の縦の差は4だからT(u)三角形の面積K(u)=∫u2(−x3+3x+2)dx,=21(1−u)⋅4=2(1−u),=T(u)−2(1−u)=4u4−6u2+16.したがってK(u)=827⟺2u4−12u2+5=0⟺u2=3±226.−1<u<2 を満たす根だけを取ると、求める2直線はy=u−12(u+1)(x−1),u=±3−226.である。十分性も確認する。m の傾きを s=2(u+1)/(u−1) とおく。候補はいずれも ∣u∣<7/10 なので s<−1/4≦x2+x であり、u≦x≦1 ではm(x)−C(x)=(x−1)(s−x2−x)≧0.よって、どちらも実際に領域を2分する。
総評
接線と三次曲線で囲まれる領域を、指定点を通る直線で二等分する問題。目安時間は28分。交点の位置を媒介変数にし、直接積分と『接線下の面積から三角形を引く』方法で同じ四次方程式を得た。領域内条件まで確認した。
冊子PDFで見る阪大の微分の問題で問題集を作る
出典: 大阪大学 1983年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。