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大阪大学 1983年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

a,b は相異なる実数として、1次変換(xy)=(2ab3ab11)(xy)を考える。

(1) この1次変換による直線 2x+y=1 の像の直線は、どのような方程式で表されるか。

(2) b がある値のとき、ab と異なるどのような値であっても、像の直線は a の値に無関係な一定の直線になる。この b の値を求めよ。

難易度5/ 10計算量5/ 10目安16

行列図形と方程式 パラメータ処理、ベクトル成分計算恒等式比較

方針

元の直線を (x,y)=(t,12t) と表し、像の座標を t で書く。aeb を使って t を消去し、傾きが a に依存しない条件を係数比較する。

解答

(1)
元の直線を(x,y)=(t,12t)と表す。像を (X,Y) とするとX=b+2(ab)t,Y=1+3(ab1)t.ab よりt=Xb2(ab).したがって像の直線は2(ab)(y1)=3(ab1)(xb).(2)
この直線は常に (b,1) を通り、傾きは3(ab1)2(ab)である。これが a によらないためには、ある定数 K によってab1=K(ab)が恒等的に成り立つ必要がある。a の係数と定数項を比べるとK=b,1=Kb,よって b2=1 である。

実際、b=1 ならy1=32(x1),b=1 ならy1=32(x+1),となり、いずれも a によらない。したがってb=±1.b=±1 では像の通過点と方向がともに固定される

別解

解法2(1点と方向を移す)

方針

元の直線上の点 (0,1) と方向 (1,2) をそれぞれ変換する。像の直線は得られた点を通り、得られた方向に平行である。

解答

(1)
直線 2x+y=1 は点 (0,1) を通り、方向は (1,2) である。これらの像はそれぞれ(2ab3ab11)(01)=(b1)および(2ab3ab11)(12)=(2(ab)3(ab1))である。よって像は (b,1) を通り、この方向に平行だから2(ab)(y1)=3(ab1)(xb).(2)
方向の傾きが a によらないことが必要である。b=1 なら(2(ab),3(ab1))=(a1)(2,3),b=1 なら(2(ab),3(ab1))=(a+1)(2,3).したがって、この2値では像の方向が固定される。

逆に傾きR(a)=ab1abが一定なら、異なる2つの a の値を代入して差を取ることにより b2=1 が従う。よって必要十分な値はb=1,1.

総評

1次変換による直線の像と、パラメータに依存しない条件を扱う問題。目安時間は16分。媒介変数の消去と、直線上の1点・方向の像を使う方法を示し、b=±1 の必要性と十分性を確認した。

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出典: 大阪大学 1983年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。