方針
固有方向 、 の倍率が1、6であることを使い、点列を両方向へ分解して差ベクトルと比の極限を求める。
解答
行列をとおく。
(1) の位置ベクトルをと書くと、 の位置ベクトルは である。したがってである。仮定より なので、このベクトルは0ではない。よって は、点 の位置によらず、常にに平行である。これは原点を通る直線 の方向である。
(2)
次の2つの計算が成り立つ。である。 と は平行でないので、 の位置ベクトルは一意にと表せる。このとき、変換を 回くり返すとである。
したがってである。一方、 とすればである。ゆえにである。
(3) であるから、(1)の式より である。したがって上の分解では である。
(2) よりここで かつ なので,数列は に収束する。
点列は定方向 の一直線上に並び、隣り合う差は毎回6倍になる。
別解
解法2(差ベクトルを等比数列にする)
方針
最初の差 が方向 をもち、変換で6倍されることを直接使う。隣接差を等比数列として足せば (2) が出て、その座標式から (3) の比の極限も分かる。
解答
変換を表す行列を とする。
(1) より であり、定直線 に平行である。
(2) だから同様にである。したがって(3) とおくとよって仮定により各分母は0でなく、また 、 である。分子・分母を で割ればを得る。
総評
難易度5、計算量4、想定時間16~22分。行列は問題文で明示された1次変換を扱うため使用している。変わらない方向と6倍される方向へ分解する方法と、隣接差が6倍されることを足し上げる方法の2通りで同じ式を確認した。(3)では が支配項の係数を0にしないこと、 が各比の定義を保証することを区別する。