Evolton

大阪大学 1983年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

1辺の長さが1の正四面体の内部に、互いに外接する2つの球 P,Q がある。球 P は正四面体の4面全部に接し、球 Q は正四面体の3面に接しているとする。

(1)P の半径を求めよ。

(2)Q の半径を求めよ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安18

図形と方程式ベクトル 三角比の利用体積計算図形的解釈

方針

正四面体の高さを求める。内心が高さを 3:1 に分けることから球 P の半径を出し、頂点からの距離と3側面までの距離の比例を球 Q に使う。

解答

正三角形の頂点から重心までの距離は 1/3 だから、正四面体の高さ hh2=113=23,h=63.(1)
正四面体の内心は高さを頂点側から 3:1 に分ける。したがって球 P の半径はr=h4=612.(2)
Q が接する3面の共通頂点を V とする。対称性より、Q の中心は V と内心を結ぶ高さ上にある。

V から高さ上の点までの距離を x とする。3側面までの距離は x に比例する。内心では、頂点からの距離が 3h/4、側面までの距離が h/4 だから、その比例定数は 1/3 である。よって球 Q の半径はρ=x3.両球は外接するので、中心間距離は半径の和に等しい。したがって3h4x=h4+x3.これを解くとx=3h8,ρ=h8.ゆえにρ=624.高さを含む対称断面:中心間距離は h/4+h/8

別解

解法2(体積と表面積・相似)

方針

体積を『内接球半径×表面積÷3』と表して球 P の半径を求める。頂点を中心とする相似な小四面体を考え、中心位置と接球半径が同じ比で縮むことを使う。

解答

正四面体の1面の面積は 3/4、高さは 6/3 なので、体積と表面積はV=133463=212,S=434=3.(1)
内心と各面を結ぶ4個の角すいに分けるとV=13rS.したがってr=3VS=612.(2)
Q が接する3面の共通頂点を V とする。V を中心とし、正四面体と相似な断面を高さ上で考える。頂点から中心までの距離に比例して、3側面に接する球の半径も増える。

P の中心までの距離は 3h/4、半径は h/4 である。球 Q の中心までの距離をその t 倍とすれば、その半径もρ=th4である。中心間距離は (1t)3h/4 だから、外接条件より(1t)3h4=h4+th4.これを解くと t=1/2 である。よってρ=12h4=624.

総評

正四面体の内接球と、頂点側に入る小球の半径を求める問題。目安時間は18分。高さの分割比による方法と、体積・表面積および相似を使う方法を示し、小球がどの頂点側にあっても同じ半径になることを確認した。

冊子PDFで見る阪大の図形と方程式の問題で問題集を作る

出典: 大阪大学 1983年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。