方針
直線 上の異なる2点を取り、その差ベクトルを調べる。1次変換で が同じ直線に移るなら、差ベクトルは再び の方向に平行になる。つまりある実数 について と書けるので、この が問題の2次方程式を満たすことを行列式で示す。
解答
与えられた1次変換の行列をとする。
直線 上に異なる2点 を取る。 の位置ベクトルをそれぞれ とすれば、 は の方向ベクトルであり、 である。
条件より、 が移った点も が移った点も同じ直線 上にある。したがって、移った後の差 は、直線 の方向に平行である。よって、ある実数 が存在して と書ける。もし であっても、これは とすれば含まれる。
ここでとおく。上の式はであるからとなる。 であるから、この連立方程式が0でない解をもつためにはでなければならない。左辺を展開すると である。
したがって実数 が を満たす。ゆえに、2次方程式 は実数解をもつ。
差ベクトルを見る理由を図にすると次の通りである。点そのものの位置ではなく、同じ直線上の2点の差だけが直線の方向を表す。
別解
解法2(方向の傾きで場合分け)
方針
不変な直線の方向を、非鉛直なら 、鉛直なら と表す。移された方向が元の方向と平行になる条件から、問題の2次方程式の実数解を直接作る。
解答
直線 の方向を考える。
まず が鉛直でないとする。その方向ベクトルをと書ける。直線 が同じ直線に移るので、方向ベクトルの像は に平行である。したがって、ある実数 に対してが成り立つ。
この実数 についてである。最後の等号には を用いた。よって は問題の2次方程式の実数解である。
次に が鉛直なら、方向ベクトルは である。その像 も鉛直だから である。このときとなり、実数解 をもつ。
以上より、どちらの場合にも与えられた2次方程式は実数解をもつ。
総評
難易度5、計算量3、想定時間10~15分。直線上の点の座標ではなく、異なる2点の差ベクトルを使うと位置の影響が消える。行列は問題文そのものが1次変換を行列で与えているため、この問題に限って使用している。別解では鉛直方向を落とさず場合分けすることが重要である。