Evolton

大阪大学 1987年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

a>0とし,行列(20a1)の表す1次変換をfとする.
曲線C:y=x2fによってうつる図形をCとする.

(1) Cの方程式を求めよ.

(2) CCで囲まれた部分の面積が1となるようなaの値を求めよ.

難易度4/ 10計算量4/ 10目安15

行列積分 座標設定面積計算文字消去

方針

一次変換後の点を新しい座標で置き、元の放物線 y=x2 の条件を代入して C の方程式を作る。面積は元の C と得られた C の交点を先に求め、どちらが上側かを確認してから差を積分する。最後は面積が a3/27 になるので、a>0 の条件で一意に a を決める。

解答

(1)
元の点を (x,y)、変換後の点を (X,Y) とする。行列の定める変換より X=2x,Y=ax+y である。C 上では y=x2 だから、x=X2 を代入してY=aX2+(X2)2=a2X+14X2となる。したがって、変換後の座標をふたたび (x,y) と書けば C: y=x24+a2x である。

(2)
交点は x2=x24+a2x より34x2a2x=0,x(34xa2)=0である。したがって x=0,x=2a3 を得る。 0<x<2a3 では(x24+a2x)x2=a2x34x2=x(a234x)>0であるから、上側は C、下側は C である。よって囲まれた部分の面積は02a3(a2x34x2)dx=[a4x214x3]02a3である。これを計算するとa44a29148a327=a392a327=a327となる。面積が1であるから a327=1 であり、a>0 より a=3 である。

別解

解法2(媒介変数と相似な面積)

方針

放物線上の点を媒介変数 t で表し、変換後の曲線を求める。2曲線の差を交点間の幅で規格化すると、面積が a3 と一定積分の積になるため、計算の見通しがよい。

解答

(1)
C 上の点を (t,t2) と置く。与えられた変換によって、この点は(X,Y)=(2t,at+t2)へ移る。t=X/2 を代入すればY=a2X+14X2となる。したがってC: y=x24+a2xである。

(2)
CC の高さの差はh(x)=a2x34x2であり、交点の x 座標は 0,2a/3 である。ここでx=2a3u(0u1)と置くとh(x)=a23(uu2),dx=2a3duとなる。よって面積は02a/3h(x)dx=2a3901(uu2)du=2a39(1213)=a327.これが1に等しく、a>0 だから a3=27、すなわち a=3 である。

総評

行列で与えられた一次変換を座標式へ直し、2つの放物線間の面積を求める標準的な融合問題である。目安は15分。変換前後の座標文字を一度 (x,y)(X,Y) と分けると混乱しにくい。面積では上側の曲線と積分区間を必ず確認する。

冊子PDFで見る阪大の行列の問題で問題集を作る

出典: 大阪大学 1987年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。