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大阪大学 1987年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

原点でzx平面に接し,zx平面に関して点P(2,4,0)と同じ側にある半径2の球Sがある.
Sの中心をQとし,yz平面上の曲線C:y=4z24上に点Rをとる.

(1) QPRの大きさを求めよ.

(2)Rが曲線C上を動くとき,2点PRを通る直線とSとの共有点は,
xy平面に垂直なある平面αSとの交線上を動く.
平面αの方程式を求めよ.

(3) 平面αによって分けられる球Sの2つの部分のうち,
小さいほうの体積を求めよ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安25

ベクトル図形と方程式積分 座標設定内積の利用体積計算

方針

球の中心 Q を最初に決め、点 R(0,4z2/4,z) とおく。(1)PQPR の内積と長さを計算すると、z が消えて角が一定になる。(2) は直線 PR をパラメータ表示して球に代入し、共有点の座標を z で表す。その座標が常に満たす一次方程式から平面 α を得る。(3) は中心から平面までの距離を出し、断面に平行な円板で1変数積分して小さい部分の体積を求める。

解答

球は zx 平面、つまり y=0 に原点で接している。半径が2で、点 P(2,4,0) と同じ側にあるから、中心は Q=(0,2,0) である。また Ryz 平面上の曲線 C 上にあるので、実数 z を用いて R=(0,4z24,z) とおける。

(1) PQ=QP=(2,2,0) であり、PR=RP=(2,z24,z) である。したがってPQPR=4+z22=z2+82である。また PQ=22 であり、PR2=4+z416+z2=(z2+8)216 より PR=z2+84 である。よってcosQPR=PQPRPQPR=12となる。したがって QPR=45 である。

(2)
直線 PR 上の点を (X,Y,Z)=P+t(RP) とおく。すなわち X=22t,Y=4tz24,Z=tz である。球面の方程式は x2+(y2)2+z2=4 であるから、これを代入すると (22t)2+(2tz24)2+t2z2=4 である。整理すると (z2+8)216t2(z2+8)t+4=0 すなわち {t(z2+8)8}2=0 である。したがって共有点に対応する値は t=8z2+8 である。

このとき共有点の座標は(216z2+8, 42z2z2+8, 8zz2+8)である。整理して(2z2z2+8, 2(z2+16)z2+8, 8zz2+8)となる。この点では x+y=2z2+2(z2+16)z2+8=4 が常に成り立つ。したがって求める平面は α: x+y=4 である。この平面は z を含まない方程式で表されるので、xy 平面に垂直である。

(3)
中心 Q=(0,2,0) から平面 x+y=4 までの距離は 0+2412+12=2 である。球の半径は2なので、小さい部分は中心から距離 2 の平面より外側にある部分である。

中心から平面に垂直な向きを u 軸にとると、断面円の半径の二乗は 4u2 である。小さい部分は 2u2 に対応するから、体積 VV=π22(4u2)duである。よって V=π[4uu33]22 となり、V=π(16342+223)=(16102)π3である。

別解

解法2(接平面と球冠)

方針

一定角 45PQ=22 から、直線 PR が球の接線になることを距離で示す。接点における半径と接線の直交条件から接点の平面を求め、体積は球冠の公式で計算する。

解答

球の中心は Q=(0,2,0)、半径は2である。またR=(0,4z24,z)と置ける。

(1) PQ=(2,2,0),PR=(2,z24,z)である。内積と長さを求めるとPQPR=z2+82,PQ=22,PR=z2+84.よって cosQPR=1/2 であり、QPR=45 である。

(2)
Q から直線 PR までの距離はPQsin45=2で、球の半径に等しい。したがって PR は球の接線である。その接点を X=(x,y,z) とする。半径 QX と接線 PX は直交するから(XQ)(PX)=0.したがって(XQ)(PQ)=XQ2=4.PQ=(2,2,0) を代入すると2x+2(y2)=4,すなわち、すべての接点はα: x+y=4上にある。この平面は z の項を持たないので xy 平面に垂直である。

(3)
中心 Q から平面 α までの距離は 2 である。半径を R=2 とすると、小さい球冠の高さはh=R2=22.球冠の体積公式 V=πh2(Rh/3) よりV=π(22)2(2223)=(16102)π3.

総評

球への接線群と接点の平面、球冠の体積を結ぶ問題である。目安は25分。(1)の一定角と PQ の長さから接線まで見抜くと、(2)の座標計算を大きく減らせる。体積は定積分と球冠公式の2通りで一致を確認できる。

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出典: 大阪大学 1987年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。