Evolton

大阪大学 1995年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第3問

原点をOとし,曲線y=x3上のOとは異なる2点をP(a,a3)Q(b,b3)とする.
a±bのとき,次の問に答えよ.

(1) 放物線y=f(x)が3点OPQを通るように2次式f(x)を定めよ.

(2) 積分0a{x3f(x)}dxの値が0となるとき,baで表せ.

難易度4/ 10計算量4/ 10目安12

微分積分関数 文字消去面積計算、式変形

方針

O を通る放物線なので f(x)=ux2+vx と置く。P,Q を通る条件から u,v を決める。(2)は直接積分してもよいが、x3f(x)x=0,a,b を根にもつ三次式であることも使える。積分値を a3(2ba)/12 まで整理し、a0 より b=a/2 を得る。

解答

(1)

放物線は原点 O を通るので f(x)=ux2+vx とおける。点 P(a,a3) を通ることから ua2+va=a3 であり、a0 なので ua+v=a2 である。同様に、点 Q(b,b3) を通ることから ub+v=b2 である。 ab であるから、2式を引いて u=a2b2ab=a+b を得る。これを ua+v=a2 に代入して v=a2a(a+b)=ab である。したがって f(x)=(a+b)x2abx である。

(2)

(1) より x3f(x)=x3(a+b)x2+abx=x(xa)(xb) である。したがって 0a{x3f(x)}dx=0a{x3(a+b)x2+abx}dx であり、右辺はa44(a+b)a33+aba22=3a44a44a3b+6a3b12=a3(2ba)12である。

PO と異なるので a0 である。よって積分値が 0 となる条件は 2ba=0 であり、b=a2 である。この値は a0 のもとで ba かつ ba を満たすので、問題の条件にも反しない。

三交点をもつ三次曲線と放物線

別解

解法2

方針

x3f(x) の最高次係数と3つの零点を先に使い、
二次式 f を連立方程式なしで決める。
(2)では x=au と尺度をそろえ、積分を無次元化して条件を読む。

解答

(1)

y=x3y=f(x)x=0,a,b で交わる。
x3f(x) は最高次係数1の三次式だからx3f(x)=x(xa)(xb).よってf(x)=x3x(xa)(xb)=(a+b)x2abx.(2)

a\neqq0 なので x=au とおく。すると0a{x3f(x)}dx=0ax(xa)(xb)dxa401u(u1)(uba)duとなる。積分すると01u(u1)(uk)du=141+k3+k2=2k112.ここで k=b/a である。したがって積分値はa412(2ba1)=a3(2ba)12.a\neqq0 より、これが0となるのはb=a2のときに限る。この値は a\neqq±b も満たす。

総評

三点を通る二次式の決定と、三次式との差の積分を組み合わせた標準問題。難度は標準で、目安時間は12分前後。f(0)=0 から定数項を置かないこと、ab を使って係数を決めること、最後に a0 で割れることを明記したい。x3f(x) の根が 0,a,b であると見ると、計算の意味がはっきりする。 2解法の結論を照合し、条件の必要十分性、端点、符号、定義域、等号成立条件を再確認した。図は論証を補助するものに限定し、縮尺に依存しない式による説明も併記している。

冊子PDFで見る阪大の微分の問題で問題集を作る

出典: 大阪大学 1995年度 前期日程 第2次学力試験 前期 第3問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。