方針
O を通る放物線なので f(x)=ux2+vx と置く。P,Q を通る条件から u,v を決める。(2)は直接積分してもよいが、x3−f(x) が x=0,a,b を根にもつ三次式であることも使える。積分値を a3(2b−a)/12 まで整理し、a=0 より b=a/2 を得る。
解答
(1)
放物線は原点 O を通るので f(x)=ux2+vx とおける。点 P(a,a3) を通ることから ua2+va=a3 であり、a=0 なので ua+v=a2 である。同様に、点 Q(b,b3) を通ることから ub+v=b2 である。 a=b であるから、2式を引いて u=a−ba2−b2=a+b を得る。これを ua+v=a2 に代入して v=a2−a(a+b)=−ab である。したがって f(x)=(a+b)x2−abx である。
(2)
(1) より x3−f(x)=x3−(a+b)x2+abx=x(x−a)(x−b) である。したがって ∫0a{x3−f(x)}dx=∫0a{x3−(a+b)x2+abx}dx であり、右辺は4a4−3(a+b)a3+2aba2=123a4−4a4−4a3b+6a3b=12a3(2b−a)である。
点 P は O と異なるので a=0 である。よって積分値が 0 となる条件は 2b−a=0 であり、b=2a である。この値は a=0 のもとで b=a かつ b=−a を満たすので、問題の条件にも反しない。
三交点をもつ三次曲線と放物線
別解
解法2
方針
x3−f(x) の最高次係数と3つの零点を先に使い、
二次式 f を連立方程式なしで決める。
(2)では x=au と尺度をそろえ、積分を無次元化して条件を読む。
解答
(1)
y=x3 と y=f(x) は x=0,a,b で交わる。
x3−f(x) は最高次係数1の三次式だからx3−f(x)=x(x−a)(x−b).よってf(x)=x3−x(x−a)(x−b)=(a+b)x2−abx.(2)
a\neqq0 なので x=au とおく。すると∫0a{x3−f(x)}dx=∫0ax(x−a)(x−b)dxはa4∫01u(u−1)(u−ab)duとなる。積分すると∫01u(u−1)(u−k)du=41−31+k+2k=122k−1.ここで k=b/a である。したがって積分値は12a4(a2b−1)=12a3(2b−a).a\neqq0 より、これが0となるのはb=2aのときに限る。この値は a\neqq±b も満たす。
総評
三点を通る二次式の決定と、三次式との差の積分を組み合わせた標準問題。難度は標準で、目安時間は12分前後。f(0)=0 から定数項を置かないこと、a=b を使って係数を決めること、最後に a=0 で割れることを明記したい。x3−f(x) の根が 0,a,b であると見ると、計算の意味がはっきりする。 2解法の結論を照合し、条件の必要十分性、端点、符号、定義域、等号成立条件を再確認した。図は論証を補助するものに限定し、縮尺に依存しない式による説明も併記している。
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出典: 大阪大学 1995年度 前期日程 第2次学力試験 前期 第3問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。