Evolton

大阪大学 1995年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第3問

2つの曲線C1:y=x32(x0),C2:y=x32ex22(x0)を考える.
0t1の範囲のtに対し,
C1C2と直線x=tとで囲まれた図形をD1
C2と3直線y=0x=tx=1とで囲まれた図形をD2とする.
D1D2x軸のまわりに一回転してできる回転体の体積をそれぞれV1(t)V2(t)とする.

(1) V(t)=V1(t)+V2(t)を求めよ.

(2) V(t)を最小にするtを求めよ.

難易度6/ 10計算量7/ 10目安25

積分微分指数・対数 体積計算、置換積分、微分による最大最小、計算整理

方針

円板法で二つの体積を同一積分にまとめ、x3ex2u=x2で積分する。得たV(t)を微分して符号を調べる。

解答

円板法からV1=π0tx3(1ex2)dx,V2=πt1x3ex2dx.(1)x3ex2dx=12(x2+1)ex2を用いて整理するとV(t)=π{t44121e+(t2+1)et2}.(2)
微分するとV(t)=πt3(12et2).0<t1で、t2<log2なら負、t2>log2なら正である。0<log2<1なので、Vt=log2でただ一つの最小値をとる。

2曲線と回転領域 D1,D2

別解

解法2

方針

(1) は置換 u=x2 で指数積分を処理する。
(2)は体積そのものを再微分せず、境界 x=t が動くときに
加わる断面積と失われる断面積の差から導関数を直接求める。

解答

円板法よりV1(t)=π0tx3(1ex2)dx,V2(t)=πt1x3ex2dx.(1)

u=x2 とおけばx3ex2dx=12ueudu=12(u+1)eu.これを2つの体積へ代入して整理するとV(t)=π{t44121e+(t2+1)et2}.(2)

t を少し増やすと、V1 には x=t の2曲線間の
回転断面が加わり、V2 からは C2 の回転断面が失われる。
従って積分の上端・下端の微分から直接V(t)=πt3(1et2)πt3et2=πt3(12et2).0<t<log2 で負、log2<t1 で正であり
0<log2<1 だから、ただ一つの最小点はt=log2である。

総評

難度6、計算量7。回転前の領域ではなく、回転後の断面半径の二乗を用いる点が重要である。二積分の重複部分の符号を整理し、端点を含む区間で導関数が負から正へ変わることを確認した。 2解法の結論を照合し、条件の必要十分性、端点、符号、定義域、等号成立条件を再確認した。図は論証を補助するものに限定し、縮尺に依存しない式による説明も併記している。

冊子PDFで見る阪大の積分の問題で問題集を作る

出典: 大阪大学 1995年度 後期日程 第2次学力試験 後期 第3問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。