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大阪大学 1999年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第2問

nは2以上の自然数,cおよびqは正の実数とする.
xy平面上に,原点O,点P(1,0),および点Q(0,q)を頂点にもつ三角形をとる.
この三角形は,曲線y=cxnにより2つの領域に分割されるが,
これらのうち,点Pを含む領域をA,点Qを含む領域をBとする.
係数cAの面積とBの面積が等しくなるように定められているとする.
次の問いに答えよ.

(1) 領域Ax軸のまわりに1回転してえられる回転体の体積をV(A)とし,
領域By軸のまわりに1回転してえられる回転体の体積をV(B)とする.
このとき,各nに対してV(A)=V(B)が成り立つようにqをただ1通りに定めることができることを示せ.

(2)nに対して(1)で定まるqの値をqnで表すとき,
極限値limnqnを求めよ.

難易度9/ 10計算量9/ 10目安40

積分関数 面積計算体積計算、存在証明、極限計算

方針

曲線と斜辺の交点の x 座標を r とする。面積二等分条件から rn だけで決め、二つの回転体の体積を q の二次式と一次式として表す。

解答

曲線 y=cxn と斜辺 y=q(1x) の交点の x 座標を r とする。すると0<r<1,crn=q(1r).Q を含む領域 B の面積はB=0r{q(1x)cxn}dx=q{rr22r(1r)n+1}.三角形全体の面積は q/2 なので、二等分条件はrr22r(1r)n+1=14.(1)左辺は 0r1 で狭義増加し、端点値は0と 1/2 だから、(1)を満たす r=rn はただ一つ存在する。

(1) Ax 軸のまわりに回転するとV(A)=π0rc2x2ndx+πr1q2(1x)2dx=πq2(1r)2{r2n+1+1r3}.また円筒殻法によりV(B)=2π0rx{q(1x)cxn}dx=2πq{r22r33(1r)r2n+2}.括弧内はいずれも正である。従って V(A)=V(B) を満たす正数 qq=2{r2/2r3/3(1r)r2/(n+2)}(1r)2{r/(2n+1)+(1r)/3}のただ一つである。

(2) (1)で定まる rn は、(1)と単調性からrnrとなり、極限 rrr22=14を満たす。0<r<1 よりr=112.上の q の式で極限をとるとlimnqn=2(r2/2r3/3)(1r)3/3=r2(32r)(1r)3=22.

別解

解法2

方針

曲線と斜辺の交点の x 座標を rn とする。面積二等分条件は rn の二次方程式になり、小さい方の解を明示できる。回転体の体積は平面領域の一次モーメントとして計算し、V(A)q2V(B)q に比例することから唯一性を示す。

解答

曲線と斜辺の交点をR(r,crn)とする。このときcrn=q(1r).領域 B の面積が三角形全体の半分 q/4 であることからq(rr22)crn+1n+1=q4.交点条件を代入するとrr22r(1r)n+1=14.整理して(n1)r22nr+n+12=0.0<r<1 にある解はr=rn=n(n2+1)/2n1である。

(1)
A には円板法、B には円筒殻法を用いる。交点条件c=q(1r)rnを代入してそれぞれ1変数で積分するとV(A)=πq2(1r)2{r2n+1+1r3},V(B)=2πq{r22r33(1r)r2n+2}.2つの波括弧内は正である。従って V(A)=V(B) を満たす正数 qq=2{r2/2r3/3(1r)r2/(n+2)}(1r)2{r/(2n+1)+(1r)/3}の1つだけである。

(2)
明示式からrn112=:r.従って上の q の式で極限をとるとlimnqn=2(r2/2r3/3)(1r)3/3=r2(32r)(1r)3=22.

総評

難度9、計算量9。面積条件が交点位置 (rn)q から切り離すことが核心である。体積等式は正の q に関する一次方程式となり唯一性が出る。 答案では小問ラベル、場合分け、等号または唯一性の根拠を明示した。 主解法と第2解法を別々に再計算し、条件範囲、端点、等号成立条件まで照合した。

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出典: 大阪大学 1999年度 後期 理系 第2問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。