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大阪大学 1996年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

OABの辺OAABBOのおのおのをt:1tの比に内分する点をそれぞれPQRとする.
ここでt0<t<1を満たす実数とする.次の問に答えよ.

(1) OA=a
OB=bとするとき,
PQPR
tabを用いて表せ.

(2) PQPR=batの値によらず成り立つのは
OABがどのような三角形のときか.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安18

ベクトル図形と方程式 ベクトル成分計算内積の利用恒等式比較

方針

まず内分比の向きを固定し、P,Q,R の位置ベクトルを a,b で表す。比の条件は長さの二乗に直し、t の恒等式として係数を比較する。必要条件として a=b と角度条件を得たあと、逆向きに正三角形なら条件が全ての t で成り立つことも確認する。

解答

(1)
内分比を、OP:PA=t:1tAQ:QB=t:1tBR:RO=t:1t と読む。するとOP=ta,OQ=(1t)a+tb,OR=(1t)bである。よってPQ=OQOP=(12t)a+tbであり、またPR=OROP=ta+(1t)bである。

(2) A=a2B=b2C=ab とおく。与えられた条件は、0<t<1 のすべてでPQPR=baが成り立つことである。両辺は正なので二乗して APQ2=BPR2 とできる。

(1) より PQ2=(12t)2A+t2B+2t(12t)C であり、PR2=t2A+(1t)2B2t(1t)C である。したがって A{(12t)2A+t2B+2t(12t)C}=B{t2A+(1t)2B2t(1t)C}t の恒等式になる。

定数項を比較すると A2=B2 である。A,B>0 なので A=B を得る。このとき上の恒等式は A{PQ2PR2}=0 となる。A>0 だから、差を計算すれば PQ2PR2=t(23t)(A+2C) である。これがすべての 0<t<10 になるためには C=A2 が必要である。

よってa=b,abab=12であるから、OA=OB かつ AOB=60 である。したがって OAB は正三角形である。

逆に OAB が正三角形なら A=BC=A/2 である。上の式に代入すると PQ2=PR2 となり、さらに a=b なので、与えられた比の条件はすべての t で成り立つ。ゆえに答えは OAB が正三角形であるとき である。

別解

解法2

方針

恒等式の全係数を比較する代わりに、条件がすべての t で成り立つことから
t0t=1/2 だけを使って辺長と角を決める。
最後に得られた正三角形が十分条件であることを一般の t へ代入して確認する。

解答

(1)

内分点の位置ベクトルはOP=ta,OQ=(1t)a+tb,OR=(1t)b.よってPQ=(12t)a+tb,PR=ta+(1t)b.(2)

比の等式がすべての 0<t<1 で成り立つとする。
t0 とするとab=ba,したがってa=b.次に t=1/2 とするとPQ=12b,PR=12(ba).右辺の辺長比が1なのでb=ba.これを二乗し、a=b を使うとab=a22.よって OA=OB かつ AOB=60 であり、
OAB は正三角形である。

逆にa2=b2=A,ab=A2を (1) の式へ代入するとPQ2=PR2=A(13t+3t2).また a=b だから、問題の比はすべての
t で成り立つ。したがって必要十分条件は正三角形である。

総評

内分点の向きと比の二乗化が中心のベクトル問題。目安時間は18分。恒等式処理では、定数項だけで終わらず角度条件まで出す必要がある。第2解法のように特殊な t を選ぶと見通しはよいが、最後に「すべての t で成り立つ」ことの逆確認を忘れないこと。 2解法の結論を相互照合し、定義域、端点、場合分け、問題文の解釈、図示範囲を確認した。

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出典: 大阪大学 1996年度 前期 文系 第2問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。