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大阪大学 1997年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第1問

行列A=(0110)E=(1001)に対し、自然数nについてXn=A2n+An+Eとする。

(1) A2,A3,A4A,Eで表せ。
(2) Xn+4=Xnを示せ。
(3) 0<r<1、自然数kについて(sktkukvk)=n=14krnXnとする。sk,tkおよびlimkskを求めよ。

難易度4/ 10計算量5/ 10目安20

行列数列 帰納的定義の利用、和の計算極限計算

方針

Aの4乗周期からX1,,X4を求め、4項ずつまとめて有限等比級数に帰着する。

解答

(1)
直接計算するとA2=E,A3=A,A4=E.(2)
A4=EよりAn+4=AnA2(n+4)=A2nである。従ってXn+4=A2n+8+An+4+E=A2n+An+E=Xn.(3)
(1)を用いるとX1=A,X2=E,X3=A,X4=3E.(2)より、j=0,1,,k1に対する4項をまとめればn=14krnXn=j=0k1r4j(rA+r2Er3A+3r4E).ここでGk=j=0k1r4j=1r4k1r4とおくとn=14krnXn=Gk{(rr3)A+(r2+3r4)E}.A,Eの成分を比較してsk=(r2+3r4)1r4k1r4,tk=(rr3)1r4k1r4.0<r<1だからr4k0であり、limksk=r2+3r41r4.

別解

解法2

方針

A が平面ベクトルを90度時計回りに回す行列であることから、累乗を4で割った余りごとに分類する。Xn の4周期表を先に作り、各剰余類の係数を有限等比級数としてまとめる。

解答

(1)
A(xy)(yx)という90度の時計回り回転を表す。従ってA2=E,A3=A,A4=E.(2)
An+4=An であり、A2(n+4)=A2nA8=A2nだからXn+4=Xn.(3)
n を4で割った余りごとに計算するとnmod41230XnAEA3Eである。従ってn=14krnXn=j=0k1r4j{rA+r2Er3A+3r4E}=1r4k1r4{(rr3)A+(r2+3r4)E}.成分を比較してsk=(r2+3r4)1r4k1r4,tk=(rr3)1r4k1r4.0<r<1 よりlimksk=r2+3r41r4.

総評

難度4、計算量5。行列Aの4乗周期を見抜けば、行列和は4項1組の等比級数になる。A成分とE成分を混同せず、求める sk,tk と極限を成分比較で取り出すことが要点である。

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出典: 大阪大学 1997年度 後期 理系 第1問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。