方針
2次行列の固有方程式を用いて高い冪を2次まで下げる。(2)はから積と和を決め、すべての並べ替えが特異となる条件を3通りの積の組合せで調べる。
解答
(1)
からである。2次行列の固有方程式より従ってである。もしなら、帰納的にとなり、からを得るが、右下成分は4なので矛盾する。従ってであり、である。
(2)
直接計算するとなのでであり、からを得る。従って成分の多重集合はで、である。
4数を2組に分けた積が行列式の正負2項になる。どの並べ替えでも行列式が0であるには、3通りの組分けの積がすべて等しくなければならない。既にであり、さらにが必要なのでである。からを得る。逆に成分がなら、どの組分けでも対角積と非対角積は等しく、すべて特異である。従って
別解
解法2
方針
(1) は線形写像として像空間を見る。 かつ非可逆なので像は1次元で、
その直線上での作用が零でなければ高い冪は零になれない。
(2)は から成分を決め、4数の3通りの組分けを比較する。
解答
(1)
なら は可逆でない。一方、右下成分が4なので である。
よって平面上の線形写像 の像は1次元の直線 である。
だから、 上ではある実数 によりと書ける。もし なら、 の非零ベクトルに
を作用させても零にならず矛盾する。したがって
である。
任意の に対し だからよって である。
(2) なので 、したがって である。
4成分は で、 である。
どの並べ替えでも行列式が0となるには、4数を2組に分ける3通りの積が
すべて等しいことが必要十分である。したがってよって である。 から を得る。
逆に成分が なら、どの組分けでも両積は等しい。
ゆえに
総評
難度7、計算量6。500乗を直接扱わず、2次行列の固有方程式で次数を落とす。(2)では単一の並べ替えだけでなく、4成分の3種類の組分けがすべて同じ積をもつ条件として必要十分性を確認した。 2解法の結論を相互照合し、定義域、端点、場合分け、問題文の解釈、図示範囲を確認した。