方針
単位円上の2点間距離は、中心角の差だけで決まる。P,Q の中心角差は θ、Q,R の中心角差は 2θ なので、それぞれの弦長の2乗を 2−2cos の形にする。あとは u=cosθ とおいて、−1≦u≦1 上の二次関数の最大・最小を端点と頂点で調べる。
解答
単位円上の偏角 α、β の2点間の距離の2乗は (cosα−cosβ)2+(sinα−sinβ)2 である。展開するとcos2α+sin2α+cos2β+sin2β−2(cosαcosβ+sinαsinβ) =2−2cos(α−β) となる。
したがって、P と Q の偏角差は θ、Q と R の偏角差は 2θ なので PQ2=2−2cosθ,QR2=2−2cos2θ である。よって PQ2+QR2=4−2cosθ−2cos2θ である。
ここで u=cosθ とおくと、θ が 0∘ から 360∘ まで動く間に u は [−1,1] のすべての値をとる。また cos2θ=2u2−1 であるから PQ2+QR2=4−2u−2(2u2−1)=6−2u−4u2 となる。 6−2u−4u2=−4(u+41)2+425 である。したがって最大値は u=−1/4 のとき 425 である。一方、この二次関数は上に凸なので、最小値は区間 [−1,1] の端点で調べればよい。u=1 のとき 6−2−4=0 であり、u=−1 のとき 6+2−4=4 である。よって最小値は 0 である。
以上より、求める値の範囲は 0≦PQ2+QR2≦425 である。
別解
解法2
方針
弦長を半角の正弦で表し、PQ2+QR2=4sin2(θ/2)+4sin2θ とする。u=cosθ へ直して二次関数の値域を求め、等号を与える角が存在することも確認する。
解答
単位円の弦長公式よりPQ=2sin2θ,QR=2∣sinθ∣.従ってPQ2+QR2=4sin22θ+4sin2θ=2(1−cosθ)+4(1−cos2θ).u=cosθ とおくと、θ が 0∘ から 360∘ まで動く間に−1≦u≦1のすべての値を取る。従ってPQ2+QR2=6−2u−4u2=425−4(u+41)2.最大値は u=−1/4 のときの 25/4 であり、この値を取る角 θ は実際に存在する。
最小値は端点で比較し、u=1 のとき 0,u=−1 のとき 4だから0である。従って求める範囲は0≦PQ2+QR2≦425.
総評
単位円の弦長を中心角の差で処理する問題で、想定時間は10分程度。R の偏角が 4θ でも、QR では差の 2θ だけを見ればよい点が第一の整理である。u=cosθ は [−1,1] 全体を動くので、二次関数の値域を端点と頂点で確実に調べればよい。最小値 0 は θ=0∘ で3点が一致する場合に対応する。
冊子PDFで見る阪大の三角関数の問題で問題集を作る
出典: 大阪大学 1998年度 前期 文系 第2問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。