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大阪大学 2000年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

実数xに対して,xを越えない最大の整数を[x]で表す.
nを正の整数としan=k=1n[2n2k2]n2とおく.
このとき,limnanを求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

積分数列 はさみうち、極限計算定積分評価

方針

床関数は y1<[y]y で挟める。ここで y=2n2k2=n2(k/n)2 とおくと、an1nk=1n2(k/n)2 と誤差高々 1/n の範囲に入る。したがって極限はリーマン和 012x2dx になる。最後に半径 2 の円の面積公式、または x=2sinθ による計算で積分値を求める。

解答

任意の実数 y に対して y1<[y]y が成り立つ。ここで y=2n2k2=n2(kn)2 とおくとn2(kn)21<[2n2k2]n2(kn)2である。これを n2 で割って k=1,2,,n について足し合わせると1nk=1n2(kn)21n<an1nk=1n2(kn)2となる。

右端の和は、連続関数 2x2 の区間 [0,1] におけるリーマン和である。したがって1nk=1n2(kn)2012x2dxである。また左右の差は 1/n で0に近づくので、はさみうちにより limnan=012x2dx である。

この積分を計算する。x=2sinθ とおくと、x=0 のとき θ=0x=1 のとき θ=π/4 である。また dx=2cosθdθ,2x2=2cosθ だから012x2dx=0π/42cos2θdθ=0π/4(1+cos2θ)dθ=[θ+12sin2θ]0π/4=π4+12である。

よって limnan=12+π4 である。

別解

解法2(格子点計数と領域面積)

方針

和を格子点の個数として読み替える。
半径 2n の円内で 1kn にある第1象限格子点を数え、
n 倍して得る細格子の領域面積へ帰着する。極限の面積は扇形と三角形に分ける。

解答

Nn=k=1n[2n2k2]とおく。これは整数格子点 (k,j)1kn,1j,k2+j22n2を満たすものの個数である。座標を n で割ると、幅 1/n の正方格子でR={(x,y)0x1, 0y2x2}を内側から数えている。円弧と2本の線分からなる境界に接する小正方形は
O(n) 個であり、その総面積は O(1/n) だからNnn2Area(R).左辺は an である。

領域 R を見ると、原点を中心、半径 2、中心角
π/4 の扇形と、底辺・高さがともに1の直角三角形に分かれる。
従ってArea(R)=12(2)2π4+12=π4+12.ゆえにlimnan=12+π4.

総評

難度は10段階中6、計算量は10段階中5。目安は18分から22分。床関数の誤差が各項で1未満、全体では n/n2=1/n にしかならないことを明示するのが要点である。そこまで行けば標準的なリーマン和であり、端点が k=1 から始まることも極限には影響しない。積分計算では x=2sinθ と置くと、上端が π/4 になり、1/2+π/4 が自然に出る。 標準解答と独立した別解を併記し、必要性・十分性、端点、等号条件を確認した。積分・総和・極限は独立行に置き、主要な分数は表示サイズで組版した。

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出典: 大阪大学 2000年度 前期 理系 第4問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。