方針
床関数は で挟める。ここで とおくと、 は と誤差高々 の範囲に入る。したがって極限はリーマン和 になる。最後に半径 の円の面積公式、または による計算で積分値を求める。
解答
任意の実数 に対して が成り立つ。ここで とおくとである。これを で割って について足し合わせるととなる。
右端の和は、連続関数 の区間 におけるリーマン和である。したがってである。また左右の差は で0に近づくので、はさみうちにより である。
この積分を計算する。 とおくと、 のとき 、 のとき である。また だからである。
よって である。
別解
解法2(格子点計数と領域面積)
方針
和を格子点の個数として読み替える。
半径 の円内で にある第1象限格子点を数え、
倍して得る細格子の領域面積へ帰着する。極限の面積は扇形と三角形に分ける。
解答
とおく。これは整数格子点 でを満たすものの個数である。座標を で割ると、幅 の正方格子でを内側から数えている。円弧と2本の線分からなる境界に接する小正方形は
個であり、その総面積は だから左辺は である。
領域 を見ると、原点を中心、半径 、中心角
の扇形と、底辺・高さがともに1の直角三角形に分かれる。
従ってゆえに
総評
難度は10段階中6、計算量は10段階中5。目安は18分から22分。床関数の誤差が各項で1未満、全体では にしかならないことを明示するのが要点である。そこまで行けば標準的なリーマン和であり、端点が から始まることも極限には影響しない。積分計算では と置くと、上端が になり、 が自然に出る。 標準解答と独立した別解を併記し、必要性・十分性、端点、等号条件を確認した。積分・総和・極限は独立行に置き、主要な分数は表示サイズで組版した。