方針
部分和 の増減は、差 の符号で決まる。 は で のときだけ0以下になるので、減少・横ばい・増加の位置が分かる。最小値は で同じ値になる。(2)ではその一方 を採用し、 倍した和をリーマン和として の定積分に直す。
解答
(1)
定義より である。したがって は と同値である。
ここで であり、 とおくと である。この2次不等式の解は である。 だから、結局 は と同値である。
いま では である。この範囲で となるのは のときであるから すなわち である。よって となる は である。
次に における最小を調べる。上の結果より、 では であり、 では なので である。 では となるため、以後は増加する。したがって を最小にする は である。
(2)
最小値は であるから、計算しやすいように としてよい。すると である。これは関数 の におけるリーマン和であるからである。 とおくと であり、となる。ここで である。したがって である。よってである。
別解
解法2(三角関数の有限和を使う)
方針
(1) は部分和の差の符号を調べる。(2)では と余弦和の公式を用いて を有限和のまま表し、分母の小角近似から極限を求める。
解答
(1) では従って となるのは では加える項が0で、その前までは減少し、その後は増加する。よって最小値を与える は(2)
とおき、 を使う。より余弦和の公式を用いる。
と から従って
総評
部分和の増減を1項ごとの差で読み、最小値の極限をリーマン和に直す問題。難度は標準上位、計算量は中程度で、目安時間は20〜24分。 の条件は であり、 でちょうど0になるため、最小を与える が と の2つになる点が重要である。(2)では ではなく を使っても同じ最小値になることを明記すると、和を から まで自然に扱える。別解の有限和計算も可能だが、試験ではリーマン和への見通しを優先すると短くまとまる。