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大阪大学 2002年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

次の問いに答えよ.

(1) 実数の定数 p に対して,3次方程式x3+xp=0の実数解の個数は1個であることを示せ.

(2) p,q は定数で p2, q2 とする.
2つの3次方程式 x3+xp=0, x3+xq=0 の実数解をそれぞれ
α,β とするときαβ14pqが成立することを示せ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安14

関数微分方程式・不等式 増減表不等式評価、同値変形

方針

(1)f(x)=x3+xp の導関数が常に正であることから、実数全体での単調増加と両端の符号を押さえる。(2) では、(1) により各方程式の実数解が一意に定まるので、p=α3+α, q=β3+β と戻して差を因数分解する。p,q2 から α,β1 を得ることが決定的で、α2+αβ+β2+14 を示せば目標の不等式になる。別解として平均値の定理を使うと、逆関数の傾きが最大 1/4 以下であることとして読める。

解答

(1) f(x)=x3+xp とおく。このとき f(x)=3x2+1>0 であるから、f(x) は実数全体で狭義単調増加である。

またlimxf(x)=,limxf(x)=である。したがって f(x)=0 は少なくとも1つの実数解をもつ。一方、狭義単調増加であるから、実数解を2つ以上もつことはない。よって x3+xp=0 の実数解の個数は1個 である。

(2) x3+xp=0 の実数解を αx3+xq=0 の実数解を β とする。すると p=α3+α,q=β3+β である。

関数 g(x)=x3+x は (1) と同様に狭義単調増加であり、g(1)=2 である。p2, q2 だから α1,β1 である。

ここで差を取ると pq=(α3β3)+(αβ) であり、因数分解して pq=(αβ)(α2+αβ+β2+1) を得る。α,β1 より α2+αβ+β2+11+1+1+1=4 である。したがってpq=αβ(α2+αβ+β2+1)4αβとなる。よって αβ14pq である。

別解

解法2

方針

(1) は連続性と狭義単調性で一意性を示す。(2) は
g(x)=x3+x に平均値の定理を適用する。
p,q2 から両根とその間の点が1以上になるため、
導関数の下限4がそのまま逆関数の変化率の上限 1/4 を与える。

解答

(1)
f(x)=x3+xp とおくと f(x)=3x2+1>0 なので
f は実数全体で狭義単調増加である。またlimxf(x)=,limxf(x)=.中間値の定理により零点は存在し、狭義単調性により1個に限る。

(2)
g(x)=x3+x とおくと g(α)=p, g(β)=q である。
g(1)=2g の単調性から α,β1
αβ のとき平均値の定理により、両者の間のある ξ に対してpqαβ=g(ξ)=3ξ2+1.ξ1 だから右辺は4以上である。絶対値を取ってαβ14pq.α=β の場合も自明なので、すべての場合に成立する。

総評

難度は10段階中5、計算量は4。目安時間は14分。解法1は本番答案として再現しやすい標準方針、解法2は構造を別方向から確認する方針である。

(2) では p,q2 から α,β1 を得る一行が定数 1/4 の根拠になる。

採点では、必要条件だけで止めず十分性・端点・小問番号を明示する。積分・総和・極限は独立行、分数は読みやすい表示寸法に統一し、問題固有の図は論理を補助する位置に置いた。

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出典: 大阪大学 2002年度 前期 文系 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。