方針
(1) は の導関数が常に正であることから、実数全体での単調増加と両端の符号を押さえる。(2) では、(1) により各方程式の実数解が一意に定まるので、, と戻して差を因数分解する。 から を得ることが決定的で、 を示せば目標の不等式になる。別解として平均値の定理を使うと、逆関数の傾きが最大 以下であることとして読める。
解答
(1) とおく。このとき であるから、 は実数全体で狭義単調増加である。
またである。したがって は少なくとも1つの実数解をもつ。一方、狭義単調増加であるから、実数解を2つ以上もつことはない。よって である。
(2) の実数解を 、 の実数解を とする。すると である。
関数 は (1) と同様に狭義単調増加であり、 である。, だから である。
ここで差を取ると であり、因数分解して を得る。 より である。したがってとなる。よって である。
別解
解法2
方針
(1) は連続性と狭義単調性で一意性を示す。(2) は
に平均値の定理を適用する。
から両根とその間の点が1以上になるため、
導関数の下限4がそのまま逆関数の変化率の上限 を与える。
解答
(1)
とおくと なので
は実数全体で狭義単調増加である。また中間値の定理により零点は存在し、狭義単調性により1個に限る。
(2)
とおくと である。
と の単調性から 。
のとき平均値の定理により、両者の間のある に対して だから右辺は4以上である。絶対値を取って の場合も自明なので、すべての場合に成立する。
総評
難度は10段階中5、計算量は4。目安時間は14分。解法1は本番答案として再現しやすい標準方針、解法2は構造を別方向から確認する方針である。
(2) では から を得る一行が定数 の根拠になる。
採点では、必要条件だけで止めず十分性・端点・小問番号を明示する。積分・総和・極限は独立行、分数は読みやすい表示寸法に統一し、問題固有の図は論理を補助する位置に置いた。