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大阪大学 2009年度 前期日程 第2次学力試験(数学理系)理系数学 第5問

n=1,2,3,に対して,
y=log(nx)
(x1n)2+y2=1
交点のうち第1象限にある点を(pn,qn)とする.

(1) 不等式1qn2(e1)2n2を示すことにより,
limnqn=1を証明せよ.
ただし,eは自然対数の底である.

(2) SnSn=1npnlog(nx)dxと定める.Snpn で表せ.

(3) limnnSnを求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

指数・対数積分 はさみうち、定積分評価極限計算

方針

交点(pn,qn)ではqn=log(npn)であり,したがってnpn=eqnである.これを円の式へ代入して1qn2=(eqn1)2/n2を得る.第1象限かつ円上なので0<qn<1であり,eqneから指定の評価と極限が出る.(2)は定積分を原始関数で評価する.(3)はnpn=eqnqn1を代入する.別解では (u=nx) と置換し,積分区間の上端の収束を使う.

解答

(1)

交点(pn,qn)は曲線y=log(nx)上にあるので qn=log(npn) である.したがって npn=eqn,pn=eqnn である.

また,(pn,qn)は円 (x1n)2+y2=1 上にあるから (pn1n)2+qn2=1 である.ここへpn=eqn/nを代入すると (eqnn1n)2+qn2=1 となる.すなわち 1qn2=(eqn1)2n2 である.

交点は第1象限にあるのでqn>0である.また上の式より1qn20だからqn21であり,実際にはpne1/nなのでqn<1である.したがって 0<qn<1 である.指数関数は増加するので eqne であり,よって 1qn2=(eqn1)2n2(e1)2n2 が示された.

この不等式から 01qn2(e1)2n2 であり,右辺はnで0に近づく.したがって qn21 である.さらにqn>0なので limnqn=1 である.

(2)

定積分Sn=1/npnlog(nx)dxを計算する.被積分関数の原始関数はxlog(nx)xである.実際,右辺を微分すると log(nx)+x1x1=log(nx) となる.

したがってSn=[xlog(nx)x]1/npn=(pnlog(npn)pn)(1nlog11n)=pnlog(npn)pn+1nである.qn=log(npn)を使えば Sn=pnqnpn+1n とも書ける.よって,pnで表すと Sn=pnlog(npn)pn+1n である.

(3)

(2) の式にqn=log(npn)を用いると Sn=pnqnpn+1n である.両辺にnを掛けると nSn=npnqnnpn+1 となる.ここでnpn=eqnだから nSn=eqnqneqn+1=eqn(qn1)+1 である.

(1) よりqn1であり,したがってeqneである.よって limneqn(qn1)=e0=0 となる.したがって limnnSn=1 である.

対数曲線と円の交点

別解

解法2

方針

(1)qn1 を示した後,(3)では u=nx と変数変換する.積分区間が [1,eqn] へ変わるので,上端の収束から極限を固定区間の定積分として直接求める.

解答

(1)

交点条件からnpn=eqn,1qn2=(eqn1)2n2である.0<qn<1 なので01qn2(e1)2n2となり,qn1 を得る.

(2)

原始関数を用いるとSn=[xlog(nx)x]1/npn=pnlog(npn)pn+1nである.

(3)

u=nxとおくとdx=du/nであり,x=1/nのときu=1x=pnのときu=npn=eqnである.したがってSn=1n1eqnlogudu,nSn=1eqnloguduとなる.(1)よりqn1なので上端eqneである.よってlimnnSn=1elogu du=[uloguu]1e=(ee)(1)=1となる.

総評

難度6,計算量5,目安時間20分.交点条件から npn=eqn を作り,円の式へ代入して指定不等式を得る.積分は必ず別行で示し,(2)の原始関数評価と,(3)の変数変換による方法を分離した.qn>0qn21 の両方を使って qn1 と結論する点を省略しない.

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出典: 大阪大学 2009年度 前期 理系 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。