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大阪大学 2009年度 後期日程 第2次学力試験(数学理系)理系(後期)数学 第1問

r,s,α,βを実数とする.ただしαβとする.a1=αb1=βとして,数列{an}{bn}(an+1bn+1)=(1rrs1s)(anbn)(n=1,2,)により定める.

(1) nのときanbn0となるためのr,sの満たすべき条件を求めよ.

(2) limn(anbn)=0となるときlimnanを求めよ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安15

数列方程式・不等式行列 漸化式の変形、式変形、必要十分条件、計算整理

方針

2つの漸化式を引き,差 dn=anbn が公比 1rs の等比数列になることを使う.初期差は0でないため,極限0の必要十分条件は公比の絶対値が1未満であること.(2)では san+rbn が不変であることを直接確かめ,bn=andn と合わせて an を不変量と dn で表す.

解答

(1) 2つの漸化式を引くとan+1bn+1=(1r)an+rbnsan(1s)bn=(1rs)(anbn).したがってanbn=(1rs)n1(αβ).αβ だから,この式が0に収束するための必要十分条件は1rs<1である.よって求める条件は0<r+s<2である.

(2) (1)の条件のもとでは r+s0 である.またsan+1+rbn+1=s{(1r)an+rbn}+r{san+(1s)bn}=san+rbn.したがってsan+rbn=sα+rβn によらず一定である.dn=anbn とおくと bn=andn だから(r+s)anrdn=sα+rβ.よってan=sα+rβ+rdnr+s.(1)より dn0 なのでlimnan=sα+rβr+s.

別解

解法2

方針

漸化式の行列の2つの固有方向 (1,1)(r,s) を使い,初期ベクトルをその和に分解する.各成分の一般項を直接書けば,差の収束条件と共通極限が同時に読める.

解答

(1)

漸化式の行列をM=(1rrs1s)とおく.M(11)=(11),M(rs)=(1rs)(rs)である.

anbn0 なら,後で得る条件から r+s0 である.初期ベクトルは(αβ)=sα+rβr+s(11)+αβr+s(rs)と分解できる.したがって(anbn)=sα+rβr+s(11)+αβr+s(1rs)n1(rs).特にanbn=(αβ)(1rs)n1である.αβ だから,これが0に収束するための必要十分条件は1rs<1すなわち0<r+s<2である.

(2)

この条件のもとでは (1rs)n10 なので,一般項から直ちにlimnan=sα+rβr+sを得る.

総評

難度5,計算量4,目安時間15分.差 anbn は公比 1rs の等比数列であり,αβ によって 1rs<1 が必要十分条件になる.共通極限を出すには差の収束だけでは足りず,不変量 san+rbn または2つの固有方向から一般項を決める必要がある.

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出典: 大阪大学 2009年度 後期 理系 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。