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大阪大学 2012年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第1問

数列{an}a1=1,an+1=nan2+n(an+1)(n=1,2,3,)によって定める。

(1) a2,a3,a4を求めよ。

(2) 一般項annを用いて表せ。

(3) 次の極限を求めよ。limmmn=m+12man

難易度5/ 10計算量4/ 10目安12

数列積分 漸化式の変形、実験・推測、数学的帰納法定積分評価

方針

まず数項を計算して an=1/n2 を予想する。漸化式への代入による数学的帰納法で一般項を確定し、最後は m/n2=(1/m){1/(n/m)2} と変形して区分求積法へつなぐ。和の添字が m+1 から 2m までであることを確認し、積分区間を [1,2] とする。

解答

(1) a1=1 を漸化式に代入するとa2=12+(1+1)=14.さらにa3=2142+2(14+1)=19,a4=3192+3(19+1)=116.したがって a2=1/4, a3=1/9, a4=1/16 である。

(2) (1)から an=1/n2 と予想する。n=1 のとき実際に a1=1=1/12 である。an=1/n2 と仮定するとan+1=n1n22+n(1n2+1)=1/n2+1/n+n=1(n+1)2.よって数学的帰納法により、すべての正の整数 n についてan=1n2である。

(3) (2)よりmn=m+12man=mn=m+12m1n2=1mn=m+12m1(n/m)2.右辺は関数 1/x2 の区間 [1,2] における区分求積和であるからlimmmn=m+12man=121x2dx=[1x]12=12.

別解

解法2(逆数漸化式と望遠和評価)

方針

bn=1/an とおいて漸化式を分母側へ移し、dn=bnn2 が初項0の斉次漸化式を満たすことから一般項を確定する。極限は区分求積法を使わず、1/n2 を前後の望遠差で挟んで求める。

解答

(1)
漸化式へ順に代入するとa2=14,a3=19,a4=116.(2)bn=1anとおく。漸化式の逆数をとるとbn+1=2+n(an+1)nan=(1+2n)bn+1=n+2nbn+1.ここで dn=bnn2 とおけばdn+1=n+2ndn.d1=b11=0 であるから、すべての ndn=0 である。
したがってbn=n2,an=1n2.(3)
n2 に対して1n(n+1)<1n2<1(n1)nである。n=m+1,,2m について加えると1m+112m+1<n=m+12m1n2<1m12m.各辺に m を掛けると、左右はいずれも 1/2 に収束する。
よって、はさみうちの原理によりlimmmn=m+12man=12.

総評

難度5、計算量4。想定時間は12分程度。(1)の数値から平方数分母を見抜き、(2)を帰納法で確定するところまでは必答である。(3)では和を単に積分へ置き換えず、m/n2=(1/m)/(n/m)2 として刻み幅 1/m を明示することが主な採点点になる。添字が m+1 始まりでも極限の積分区間は [1,2] であり、端点1の一項の有無は極限に影響しない。一般項の分母整理と区分求積法の係数を取り違えないようにしたい。

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出典: 大阪大学 2012年度 後期 理系 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。